施工管理技士の年代別の年収相場
ここからは、施工管理の年代別の年収相場について紹介します。
厚生労働省が運営するjob-tagでは、令和5年賃金構造基本統計調査をもとにした施工管理の年収が公開されています。
job-tagで公開されている、建築施工管理技士の年代別平均年収のデータはこちらです。
引用:[job-tag]
このデータを元に、年代ごとに異なる平均年収を比較していきます。
- 20代の施工管理技士の年収相場
- 30代の施工管理技士の年収相場
- 40代の施工管理技士の年収相場
- 50代の施工管理技士の年収相場
それぞれ詳しくみていきましょう。
20代の施工管理技士の年収相場
施工管理の20代の年収相場は以下のとおりです。
年代 |
平均年収 |
20〜24 |
360.96万円 |
25〜29 |
479.47万円 |
引用:[job-tag]
施工管理の平均年収は、20代前半では国全体の平均年収とほとんど変わらない数値であることが分かります。
なぜなら、施工管理は資格を取得して実務経験を積まなければ一人前に工事を担当できないため。
20代のうちは修行期間として経験を積む必要があります。
30代の施工管理技士の年収相場
施工管理の30代の年収相場は以下のとおりです。
年代 |
平均年収 |
30〜34 |
599.99万円 |
35〜39 |
676.1万円 |
引用:[job-tag]
20代と比べて、平均年収が一気に上がりました。
30代になると、必要な実務経験数に達した施工管理の多くが、施工管理技士の資格を取得し始めます。
施工管理技士1級を取得すれば、大型の工事の施工でも責任者を務められるほどのスキルがあることを証明できるため、より自分の市場価値が高まります。
施工管理としてスキルアップを目指す人は、施工管理技士1級を取得してから転職を検討するのがおすすめです。
40代の施工管理技士の年収相場
施工管理の40代の年収相場は以下のとおりです。
年代 |
平均年収 |
40〜44 |
710.98万円 |
45〜49 |
726.97万円 |
引用:[job-tag]
施工管理の仕事に従事する40代の方の平均年収は、700万円代であることが分かります。
40代は施工管理の仕事の中でも、年収が高くなりやすい年代です。
施工管理技士の転職市場においては、即戦力として、将来性のある人材として幅広く評価されやすい年代であるため、給与アップの交渉が叶いやすいというメリットもあります。
転職を検討する場合は、同じ施工管理の仕事でより大きな案件を受けている大手ゼネコンを目指しましょう。
50代の施工管理技士の年収相場
施工管理の50代の年収相場は以下のとおりです。
年代 |
平均年収 |
50〜54 |
774.84万円 |
55〜59 |
795.88万円 |
引用:[job-tag]
施工管理の仕事に従事する50代の方の平均年収は、平均年収の中で一番高い、795万円という結果になりました。
50代は管理職や指導者として、人をまとめる立場になることが多いため、年収が高くなりやすいと考えられます。
ただ、勤める会社のルールや就業規則によっては定年60歳のタイミングで年収が減ることを見越して転職を考える50代の方が多いようです。
建設業界の高齢化を考慮し、50代の採用に積極的な建設会社も多いため、年収の交渉によって良い条件を勝ち取ることは十分に可能です。
転職を検討する場合はぜひ転職エージェントに相談してみてください。
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施工管理の職種別の年収相場
施工管理技士は施工を担当する工事の種類によって名称が異なり、それぞれ平均年収が異なります。
今回紹介する施工管理の職種の平均年収をランキングはこちら。
順位 |
施工管理の種類 |
平均年収 |
1 |
プラント施工管理 |
695.9万円 |
2 |
設備施工管理 |
643.5万円 |
3 |
電気通信施工管理 |
628.0万円 |
4 |
電気工事施工管理 |
625.0万円 |
5 |
土木施工管理 |
613.1万円 |
6 |
建築施工管理 |
609.4万円 |
引用:[セカコンプラス]
どんな仕事をするのか、なぜ平均年収が違うかを考えながら、施工管理の職種を選ぶ際の参考にしてください。
プラント施工管理の年収相場
プラント施工管理の平均年収は、695.9万円です。
プラント施工管理の主な業務は、プラント(工場)の施工管理です。
他の施工管理と比べて平均年収が高い理由は、対応する業務の難易度の高さや、必要なスキル・知識量の違いがあるからだと考えられます。
プラントによって、製造されるものが異なります。
石油化学工場であればプラスチック製品などの石油からできる製品、食品工場であれば人々の口に入る食べ物が作られます。
作るものによって、設置される機械の種類が異なり、注意すべき管理方法も異なります。
つまり、プラント施工管理は建物に関する基礎的な知識に加えて、施工する工場それぞれで扱う機械に関する知識も必要だということ。
管理方法を間違えば重大な損害に繋がってしまう可能性もあるため、責任が大きいのも特徴のひとつです。
建設する工場の規模が大きければ、施工開始から完了まで数ヶ月から1年以上かかることもあるため、高い工期の管理能力が求められます。
プラント施工管理として働きたい人は、実務経験を積んで規模の大きな工事に対応できる実力をつける必要があるでしょう。
設備施工管理の年収相場
設備施工管理の平均年収は、643.5万円です。
設備施工管理として働く施工管理技士は、電気工事施工管理技士や管工事施工管理技士などさまざまです。
高層ビルや大型施設の設備は、機械の規模が大きくなることが多く、取り扱う電圧によっては資格がないと対応できないこともあります。
施工管理技士資格を取得して、大型施設の施工管理に関われるようになれば、さらに年収を上げられるかもしれません。
電気通信施工管理の年収相場
電気通信施工管理の平均年収は、628.0万円です。
電気通信施工管理技士は、施工管理技士資格の中でも新しい資格です。
主な仕事はLANケーブルの新設や電気通信施設の保守管理、調査などがほとんど。
IT化によって、電気通信技術の需要が高まっていることから、LANケーブルの親切などの業務ができるだけで重宝されるでしょう。
電気通信施工管理技士は、電気通信技術が進めば進むほど需要が高まる仕事です。
将来性のある仕事を求める人は、電気通信施工管理技士の仕事が向いているかもしれません。
電気工事施工管理の年収相場
電気工事施工管理の平均年収は、625.0万円です。
電気工事施工管理の仕事は、電気の配線の設置や電気設備の管理などが挙げられます。
注文住宅などの一軒家での電気配置に関わる仕事から、大型施設の電気設備の工事の担当まで、能力によってさまざまな工事に関われる点が電気工事施工管理の魅力です。
電気工事施工管理技士として活躍するには、電気工事施工管理技士1級の取得はもちろん、第三種電気主任技術者などの資格の取得も検討するとよいでしょう。
土木施工管理の年収相場
土木施工管理技士の平均年収は、613.1万円です。
土木施工管理技士の業務の多くは、道路やダム、上下水道などの人々のインフラに関わる工事です。
工事の規模によって難易度は異なりますが、土木施工管理技士として施工したものの多くは、人々の生活基盤を支える社会資本として将来に残ります。
目に見えて社会貢献できる点は、土木施工管理技士のメリットといえるでしょう。
年収を上げるには、工事の規模を大きくすることが重要です。
資格の取得や実務経験を積みながら、自分の価値を高めましょう。
建築施工管理の年収相場
建築施工管理の平均年収は、609.4万円です。
建築施工管理の仕事は、住宅や高層ビル、大型施設の建築まで多岐に渡ります。
案件ごとに工事の規模が異なる場合もあるので、それぞれに対応するスキルが身につきます。
年収アップを目指すなら、資格の取得に加えて、大手ゼネコンへの転職を検討しましょう。
取り扱う工事の規模が大きくなれば、それに伴って何度が上がり、年収も増えると考えられます。
弊社では、数多くの方の転職を成功へ導いております。ベテランの方から未経験者まで幅広い方の転職をアシストします。
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- 年収800万~900万以上の高収入求人多数
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建設業界で年収が高い企業ランキングTOP5
ここからは、建設業界の中で年収が高い企業をランキングで紹介します。
年収の高い企業で働きたいという人は、企業研究の参考にしてください。
順位 |
企業名 |
平均年収 |
1 |
ショーボンドホールディングス |
1,525万円 |
2 |
鹿島建設 |
1,163万円 |
3 |
大林組 |
1,031万円 |
4 |
大成建設 |
992万円 |
5 |
清水建設 |
971万円 |
引用:[ユーレット 平均年収ランキング]
大手ゼネコンである鹿島建設や大林組が入っている一方で、1位にランクインしたのはショーボンドホールディングスでした。
ショーボンドホールディングスは、橋梁やトンネル、ビルなどの劣化診断から補修・補強工事(耐震補強工事等)の設計から施工までを行う、総合メンテナンス事業を行っています。
補修・補強の専門工事会社として、ゼネコンとは異なる立ち位置にいるショーボンドホールディングスですが、平均年収の高さだけでなくキャリアアップ制度などの福利厚生も充実している会社です。
企業の良し悪しを決めるのは、年収だけではありません。
年収が高くても残業時間が長く、休みがない企業であれば、せっかく転職したのに体を壊してしまうかもしれません。
年収の高さはあくまでも判断基準のひとつとして、福利厚生や将来性、ワークライフバランスの充実などさまざまな角度で企業を分析してみてください。
施工管理の年収に影響する要因7つ
施工管理の年収に影響する要因については、以下のようなものがあります。
1.資格による違い
施工管理に関連する資格は多数ありますが、中でも国家資格である「施工管理技士」は、年収に大きな影響を与えます。
施工管理技士は、建築、土木、電気・電気通信、管・機械の4つの分野に分かれており、それぞれ1級と2級があります。
1級の方が難易度が高く、取得者も少ないため、年収も高くなります。また、資格手当が支給される場合もあります。
2.経験年数による違い
施工管理の仕事は、経験を積むことでスキルや知識が向上し、より大きな現場や責任あるポジションに就くことができます。そのため、経験年数が長いほど、年収も高くなる傾向にあります。
また、経験年数に応じて役職が付く場合もありますが、役職によっても年収に差が出ます。
3.人柄による違い
施工管理は、上記のように資格の等級や経験値によって、大きく年収が変わる可能性がある仕事です。また、資格や経験値が高いだけでなく、「人柄」も年収に影響することを理解する必要があります。
施工管理は建設現場をリードする重要な役職であるため、多くの関係者から信頼されることでプロジェクトが円滑に進み、結果として建設コストの削減につながりやすくなります。
このような人材は、雇用する企業からの評価が高くなり「人柄が良い」=「仕事ができる」と判断され、より報酬の高い案件を任されたり、管理職に昇進したりする可能性が高まるでしょう。
4.職種による違い
施工管理の職種は、建築、土木、電気・電気通信、管・機械の4つの分野に分かれており、それぞれに特徴や需要があります。
一般的に、プラントやエネルギー関連の施工管理は、規模が大きく技術が高度なため、年収も高いと言われています。
また、ゼネコンやディベロッパーなどの業種によっても年収に差が出ます。
5.勤務地による違い
施工管理の勤務地は、工事現場によって変わりますが、一般的に都市部の方が年収が高いと言われています。これは、都市部の方が工事の規模や予算が大きく、需要も多いためです。
また、地方によっても年収に差が出ますが、これは生活費や物価の違いも影響しています。