現場監督になるには何が必要?有利になる資格やスキル、平均年収を詳しく解説
施工管理現場監督は工事現場における責任者としての役割を果たし、工事日程の調整や作業員への指示、書類作成作業など対応すべき業務がたくさんあります。
現場監督になるにはどのような資格やスキルが必要なのでしょうか?
実は現場監督は資格がなくても誰でもなることができる仕事です。
ただ、有能な現場監督として働くには資格の取得は必須。
今回は現場監督の業務内容や求められるスキル、取得すべき資格や平均年収を詳しく解説します。
現場監督という働き方に興味がある人や、資格がない状態で建設業界へ転職したい人、将来的に現場監督として活躍したい人はぜひ参考にしてください。
現場監督になるために必要なものは?業務内容や実態を紹介
まずは現場監督になるために資格が不要な理由や、基本的な業務内容を説明します。
- 現場監督の仕事内容
- 資格なしでも現場監督になることは可能
それぞれ詳しく見ていきましょう。
現場監督の仕事内容
現場監督は工事現場における責任者の役割を果たします。
主な業務は下記のとおり。
安全管理 | 工事現場の安全性の確保
ヒヤリ・ハット箇所の確認、周知 作業開始前の安全確認 作業員の体調確認 |
工程管理 | 作業員のスケジュール確認
1日の工事スケジュールの作成 トラブル発生時のスケジュールの調整 |
原価管理 | 資材の原価計算
人件費の計算 請求書処理 資材発注 |
品質管理 | 施工図通りの資材が利用されているかの確認
資材内容の確認 |
業務内容は大きく分けて安全管理・工程管理・原価管理・品質管理の4つに分かれます。
それぞれの分野ごとに対応すべき業務があるため、工事現場を見張るだけでいいというわけではありません。
工事を管理する立場として、幅広い知識と経験値を活かしながら工期通りに工事を進める必要があるでしょう。
資格なしでも現場監督になることは可能
意外かもしれませんが、資格がなくても現場監督になることは可能です。
なぜなら現場監督で活用できる資格は一定期間の実務経験が求められるものが多いため。
まずは資格がない状態で実務経験を積んで行くことで、受験資格を確保し、試験合格後は有資格者としてより難易度の高い工事現場で働くという流れが一般的です。
実務経験を積む中で、試験に必要な専門知識を身につけていけば、資格がなくても信頼される現場監督になることができます。
資格を取得するまでの間は、実力を積んで信頼を獲得しましょう。
現場監督に求められるスキル
現場監督として信頼されるには、専門的な資格の取得よりも下記のスキルの獲得がおすす目です。
- 現場の作業をスムーズに進めるコミュニケーション力
- 作業員に適切な指示を出すマネジメント力
- トラブルに臨機応変に対応する能力
それぞれ詳しく見ていきましょう。
現場の作業をスムーズに進めるコミュニケーション力
現場監督には、優れたコミュニケーション力が求められます。
なぜなら、建設現場ではさまざまな職種の作業員が協力して工事を進めるため、細やかなコニュニケーションをとることで連携をスムーズにする必要があるから。
常に細やかなコミュニケーションを取っていれば、職人や作業員から信頼されるため、トラブルの早期発見や工事現場の課題を発見することも可能です。
さらに現場監督は、設計者やクライアントとのコミュニケーションも円滑に行う必要があります。
多くの人と関わる職種として、コミュニケーション力は必須といえるでしょう。
作業員に適切な指示を出すマネジメント力
現場監督に求められるスキルは、作業員を指導しそれぞれの能力を最大限に活かすマネジメント力です。
工事現場では、少しのミスが重大な事故を引き起こすリスクがあります。
普段から安全管理や工期管理を徹底することで、作業員の安全を守り、必要に応じて指示を出すことで工事をスムーズに進められるでしょう。
工事現場は複数の作業員が働く場所です。
現場監督がリーダーシップを発揮して作業員に指示を出すことで、それぞれが仕事のモチベーションを高く持って作業を進められるでしょう。
トラブルに臨機応変に対応する能力
建設現場では悪天候や資材の誤発注など、さまざまなトラブルや予期せぬ状況が発生することがあります。
しかし、トラブルが起こったとしても工期をずらせません。
工期通りに工事を進めるには、トラブルが発生しても臨機応変に対応する能力が必要です。
現場の状況を冷静に把握したうえで、臨機応変に対応策を考えられる現場監督は、作業員からも信頼を獲得できるでしょう。
柔軟性と判断力が求められる現場監督の仕事ですが、現場の数をこなすことで臨機応変に対応する能力がついていきます。
まずは実務経験を積んでいくことで、対応能力を磨きましょう。
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現場監督として活躍するには施工管理技士資格を取得するべき
現場監督として活躍したい人は施工管理技士資格の取得がおすすめです。
施工管理技士資格とは、建設業法27条に基づいて創設された施工管理技術検定の合格者に与えられる国家資格です。
施工管理技士資格は1級と2級、さらに施工管理技士補の3つに分かれており、認定された資格によって対応できる業務が異なります。
現場監督にとって施工管理技士資格の取得は、スキルアップだけでなく新しい職業選択の幅を広げるメリットにもなるでしょう。
施工管理技士資格は対応する工事内容によって以下の7つに分かれます。
- 建築施工管理技士
- 土木施工管理技士
- 管工事施工管理技士
- 電気工事施工管理技士
- 電気通信施工管理技士
- 造園施工管理技士
- 建設機械施工技士
それぞれのメリットや業務内容を詳しく解説します。
建築施工管理技士
工事現場は大きく分けて「建築現場」と「土木現場」の2種類があり、建築施工管理技士は、建物を建設する際の「建築現場」を管理する施工管理技士のことを指します。
建築施工管理技士になると、住宅建築から工場の建設工事まで建築に関わる全ての工事で業務ができます。
施工管理技士試験の中でも特に受験者が多いのが特徴のひとつ。
例として2022年(令和4年)の2級建築施工管理技士試験の受験者数・合格率は以下のとおりです。
【2級建築施工管理技士試験】
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
一次試験 | 27,004人 | 11,421人 | 42.3% |
二次試験 | 14,909人 | 7,924人 | 53.1% |
引用:[総合資格学院]
施工管理の業務の流れやきついポイントが気になる人はこちらの記事を参考にしてください。
土木施工管理技士
土木分野の現場監督として活躍したい人は、土木施工管理技士の資格を取得しましょう。
土木施工管理技士は道路や上下水道の整備、ダムの建設など、社会インフラを支える工事に対応することがほとんど。
土木一般や専門土木など土木に関する知識を求められるため、将来的に土木に関する仕事につきたい人におすすめです。
土木施工管理技士についてより詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
管工事施工管理技士
管工事施工管理技士は、上下水道の整備や空調設備の設置など、土木の現場や建築現場どちらでも活躍できる資格です。
特に下記の工事に関する知識が深いことから、建設工事で重宝されます。
- 冷暖房設備工事
- 給排水・給湯設備工事
- ダクト工事
- 浄化槽工事
- ガス配管工事
配管に関する工事はどの建物の工事でも必要なため、管工事施工管理技士資格を獲得すれば幅広い建設会社で働けるでしょう。
管工事施工管理技士として年収を上げたい人はプラント建設工事に携わるのがおすすめ。
プラントでの働き方をより詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
電気工事施工管理技士
電気工事施工管理になると、建設現場における電気配線の設置や電気設備の設置に関わる工事で施工管理として働くことが可能です。
電気に関する工事に関わるため、資格を取得するには電気に関わる深い知識が必要です。
2級と1級によって扱える電圧の大きさが変わるため、まずは2級から徐々にステップアップすることが重要。
1級電気工事施工管理技士の資格を取得することで、大規模なプラント工事などでも活躍できるでしょう。
電気工事施工管理技士についてより詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
電気通信施工管理技士
電気通信施工管理技士とは、電気通信機器や通信ケーブルの設置工事など、電気通信に関わる設備の設置工事に関わる仕事です。
5Gの登場や全世界の通信需要の高まりにより、2019年から新設された施工管理技士資格のひとつ。
電気を扱う仕事なので、電気工事施工管理技士と同様、他の施工管理技士資格よりも電気に関する深い知識が求められます。
電気通信は今後も需要が高まる業界なので、電気通信施工管理技士資格を取得すれば将来的にも継続的に仕事を獲得できるでしょう。
造園施工技士
造園施工管理技士になると、緑化活動に関わる工事の施工管理として働くことができます。
造園施工管理技士が活躍できる現場は下記のとおり。
- 公園や学校の校庭の整備
- 大型マンションや道路の緑化
- ゴルフ場の緑化
- 公共施設の緑化
造園施工管理技士は他の施工管理技士資格と比べて受験者数が少ないため、資格の希少価値が高いといえるでしょう。
工事によっては規模の大きな事業に関わることもでき、緑化に関わる仕事がしたい人はぜひ目指してみてください。
建設機械施工技士
建設機械施工技士は工事現場で利用する大型機械の使用ができるようになる資格です。
建設機械施工技士の資格を取得することで扱える機械は以下のとおり。
1級 | 2級 |
トラクター系建設機械
ショベル系建設機械 モータ・グレーダ 締固め建設機械 |
ブルドーザ(6~12t級)
油圧ショベル(バックホウ)(山積0.28~0.45m3級) モータ・グレーダ(3.1m級) ロード・ローラ(10~12t級) |
引用:[建設管理センター]
大型機械を扱えるようになれば、それだけ大きな工事現場で活躍できるということ。
年収を上げたい・よりスキルの求められる工事現場で働きたい人は建設機械施工技士の資格取得を目指してみてください。
現場監督の平均年収は?
ここでは現場監督の平均年収を比較します。
- 国全体の平均年収と比較
- エリアごとの平均年収の違い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
国全体の平均年収と比較
現場監督と国全体の平均年収を比較すると以下のとおり。
現場監督 | 国全体 | |
平均年収 | 454万円 | 443万円 |
引用:[求人ボックス],[令和3年分 民間給与実態統計調査]
データを見ると、国全体の平均年収よりも現場監督の平均年収の方が高いことが分かります。
ただ、これは現場監督の中でも施工管理技士などの有資格者が多いことが理由のひとつと考えられます。
年収の幅は353〜1,104万円と会社や条件によって変わることもあるため、年収アップを目指す人は施工管理技士資格をはじめとした現場監督で活用できる資格を取得しましょう。
エリアごとの平均年収の違い
次にエリアごとの平均年収の違いを見ていきましょう。
エリア | 平均年収 |
北海道・東北 | 431万円 |
甲信越・北陸 | 443万円 |
関東 | 477万円 |
東海 | 452万円 |
関西 | 453万円 |
中国 | 416万円 |
四国 | 418万円 |
九州・沖縄 | 423万円 |
引用:[求人ボックス]
都道府県の中で平均年収が1番高いけんは神奈川県の507万円でした。
データを比較すると、東京や大阪、福岡などの大きな都市が集まるエリアの平均年収が高い傾向です。
都市部ではインフラ整備や新しい建物の建設など、建設の需要が高いことから現場監督の需要が高いと考えられます。
現場監督として働く中で、年収を上げたい人は働くエリアも比較対象に入れておきましょう。
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現場監督が施工管理技士資格以外に取得しておくべき資格
現場監督は施工管理技士資格だけでなく、別の資格も取得しておくことをおすすめします。
- 電気工事士・電気主任技術者
- 消防設備士
- 建築士
それぞれ詳しく解説します。
電気工事士・電気主任技術者
電気を扱う工事に関わる場合、電気工事士や電気主任技術者の資格は大きな強みになります。
電気工事士や電気主任技術者の資格を持っていると、電気設備に関する専門知識やスキルを持っていることが証明され、電気関連の作業の安全な監督作業が可能。
電気系の資格を持つことで、より幅広い工事の現場監督として働けるようになるでしょう。
消防設備士
現場監督として安全確保のスキルを証明するには消防設備士の資格が役立つでしょう。
消防設備士の資格があれば、火災防止や避難の観点から建築物の設計や施工に関する指導ができます。
特にプラント工事や大規模な建物の建設工事では、消防設備士の資格があることで、専門性の高さが認められるでしょう。
建築士
建築士の資格があれば、建設する建物の全体を理解し、設計から施工までを総合的に監督することが可能です。
設計図を正確に読み解き、建築の品質確保やデザイン設計に関する細やかな判断を行え、工事のスムーズな進行に役立てられるでしょう。
建築士の資格があれば、将来的に設計士としてキャリアチェンジすることも可能です。
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まとめ
今回は現場監督に求められる資格やスキル、平均年収などを詳しく解説しました。
現場監督になるには資格は必要ありませんが、現場で活躍するには施工管理技士の資格を取得するのがおすすめ。
自分が働く職場によって求められる資格が異なるため、事前に確認しておきましょう。
現場監督として実務経験を積みながら、ステップアップとして資格取得を目指してみてください。