
大工の給料や平均年収は?
年収アップのコツを徹底解説
大工の給料や平均年収は?年収が高い人の特徴や給料をアップさせるコツを解説
職人・一人親方大工として仕事をする際、以下のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
- 大工の平均年収はいくらなのか知りたい
- 大工として年収をあげる方法を知りたい
- 独立してから年収をあげるコツを知りたい
本記事では、大工の給料や平均年収、年収が高い人の特徴や年収をあげるコツを解説します。
大工の仕事で大きく年収を伸ばすには、ある程度経験を積んだ後での独立も有効です。本記事では独立した際に年収をあげるコツも合わせて紹介しています。
「大工として年収をあげたい」とお考えの方はぜひ本記事を参考にしてください。

大工の給料はいくら?
大工の平均的な年収は、約378万円です。月の給与は28.1万円、年間賞与は40.8万円となっています。
しかし、約378万円の金額は、大工全体の平均年収なので、スキルや経験によっても給与は変化します。経験の浅い場合は、月給は16〜21万円程度になるケースが多いです。
ベテランになると、500万円〜600万円の求人にも応募できます。
独立した場合、年収の上限はさらに上がります。スキルや経験を積んだ後に独立し、経営を軌道に乗せられた場合、年収1000万円も夢ではありません。
出典:賃金構造基本統計調査
大工の給料はどのように構成されるのか?
大工の給料構成は勤務形態によって異なります。一般的に、大工の働き方は、会社に属して働く「雇用型大工」と、会社に属さず自身で仕事を請け負う「独立型大工」に分けられます。
雇用されている場合の給料構成は、基本給、歩合、残業代、ボーナスです。勤務年数や技術力が上がるにつれ、基本給やボーナスの金額も徐々に増えます。
スキルを身につけていくと歩合給をもらえる職場もあるのでやりがいも大きいです。企業に属する場合、残業時間があった場合は、基本給とは別に残業代も支払われます。
企業に勤めていない独立型大工の場合、日給は1万円程稼げるパターンが多いです。しかし、スキル次第で日給3万円になることもあるなど、給料にはかなり幅があります。
【職種別】大工の平均年収
つぎに、大工の平均年収を職種別に紹介します。大工には、一般住宅を建設する建築大工、神社仏閣の建築・修繕に携わる宮大工などさまざまな種類があります。
建築大工は、木造住宅の建設に特化した大工です。大工と聞いた後、すぐに想像されるのが建築大工の仕事です。
建築大工の仕事では、重い木材を運んだり、高所での危険な作業をおこなったりするので、体力が求められます。
建設大工の年収は、約415万円が相場です。
1.宮大工の平均年収
宮大工は、神社仏閣や城郭の建築、修繕作業をおこないます。歴史的価値のある建築物の修繕作業に携われるのが宮大工の特徴です。神社等の修繕作業以外にも、一般的な住宅の建設にも携わります。
宮大工の年収相場は、見習いで250万円〜350万円、職人になると600万円程度です。さらに腕を上げると1000万円になる宮大工もいます。
見習い時期は他の大工と近い年収ですが、経験を積めば大きな年収アップが見込めます。
2.型枠大工の平均年収
枠組大工とは、鉄筋コンクリートの枠組み作りに携わる大工を指します。鉄筋コンクリートの基礎部分をつくるには型が必要です。枠組大工の仕事では、鉄筋コンクリートの基礎部分の型を作ります。
枠組み大工の年収は約300〜400万円です。
技術の習得に長い時間を要するので、年収相場は比較的高いです。
3.造作大工の平均年収
造作大工とは、窓枠や壁などの建物の内装工事を手がける大工を指します。
技術力だけでなく、デザイン力も問われるのが、造作大工の仕事です。力仕事よりも、細部を正確に作れる技術力が問われます。
造作大工の平均年収は約350万円程度と言われます。
4.墨だし大工の平均年収
墨出しとは、建築工事の際に必要な、基準となる線を描き出すことです。墨だし大工の仕事は、建設を進めるうえでは欠かせません。
墨出し大工の年収は、270万円〜350万円ほどと言われます。
5.船大工の平均年収
船大工は、船を造る大工を指します。近年、木造の船を作る機械数が減っているので、船大工の数は減少傾向にあります。
船大工の給料は月給でいうと、15〜30万円程度になることが多いです。経験年数や技術力によって収入には幅があります。賞与が支払われるかは企業によって異なります。
【勤務先別】大工の平均年収
大工は、会社に属して働く「雇用型大工」と、自身で仕事を獲得する「独立型大工」に分けられます。
雇用型大工と独立型大工は、年収が大きく異なります。ここでは「雇用型大工」と「独立型大工」の平均年収の違いを解説します。
雇用型大工の平均年収
雇用型大工の平均年収は約378万円です。
新卒の場合、月給は平均16万円程度が一般的です。経験を積むごとに、徐々に基本給があがります。管理職などになれれば、年収は600万程になるケースもあります。
雇用型大工で働く際は、単純作業ばかりの仕事ではなく、注文住宅建築に直接携わるなどして技術力を向上させるのが大切です。
独立型大工の平均年収
企業に属さず、個人事業主や経営者として大工の仕事を請け負う働き方を「独立型大工」といいます。
独立型大工の日給は、約1万円です。経験を積み重ねると、日給は3万円にあがるケースもあります。
独立型大工の場合、一人で仕事を請け負うのではなく、経営者として事業を起こせば年収1000万円も可能です。
【年代別】大工の平均年収
つぎに、年代別で大工の平均年収を解説します。
雇用型大工の年代別平均年収は以下の通りです。
年齢 | 年収 |
~19 | 225 |
~24 | 272 |
~29 | 407 |
~34 | 381 |
~39 | 398 |
~44 | 448 |
~49 | 541 |
~54 | 451 |
~59 | 419 |
~64 | 386 |
~69 | 325 |
~70 | 273 |
出典:賃金構造基本統計調査
10代から40代までは徐々に年収があがります。大工の年収は、45歳〜49歳の年代で高くなる傾向にあります。
しかし、大工の仕事は基本的には肉体労働のため、50代以降は年収が下がるケースが多いです。
独立型大工と雇用型大工では年収形態が大きく異なります。独立した場合、年収は請け負う仕事や働く日数などによって差が大きくなります。
大工として給料が高い人の5つの特徴
大工の年収は、年齢や、大工として何を専門分野にするかによって大きく変化します。
大工として給料をあげるには、給料が高い人の特徴を理解し、同じ行動を意識するのが大切です。
つぎに、大工として給料が高い人の5つの特徴を解説します。大工として給料をあげていきたい方はぜひ参考にしてください。
1.特殊なスキルや資格を持っている
大工として特殊なスキルや資格を持っている人は、給料をあげやすいです。
大工としての年収アップを望む場合、建築大工技能士、木造建築士の資格をおすすめします。
建築大工技能士
建築大工技能士は、木造建築物の工事で必要な、大工としての技術力を証明できる国家資格です。都道府県職業能力開発協会が実施しています。
建築大工技能士の資格は、大工への就職や転職時に有利に働きます。年収をあげるためには、技術力の証明として高い級を取得すると良いでしょう。
建築大工技能士の級は3級から1級があります。3級は比較的試験内容が簡単で、受験条件も課されていません。
1級を取得するには、学歴によっても異なりますが、最長7年の実務経験が求められます。試験内容も難しくなるので、まずは3級から取得し、実務経験を積みながら級をあげていきましょう。
建築大工技能士の受験資格や試験内容は、下記の表の通りです。
1級 | 2級 | 3級 | |
受験資格 | 7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験
(※学歴により必要な実務経験年数は異なる点に注意) |
実務経験2年以上、または3級合格者
(※学歴により実務経験が不要になる点に注意) |
不問 |
試験内容(学科試験) | ・建築構造
・規矩術 ・施工法 ・材料 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 |
・建築構造
・規矩術 ・施工法 ・材料 ・製図 ・安全衛生 |
|
試験内容(実技試験) | 大工工事作業 | 大工工事作業 | |
試験日程 | 実技試験:(前期)6月~9月頃・(後期)12月~2月頃
学科試験:(前期)7月~9月頃・(後期)1月~2月頃 |
木造建築士
木造建築士とは、木造建築物の設計や管理にかかわる国家資格です。
木造建築士に似た資格として、一級建築士や二級建築士があげられますが、扱う建物が異なります。一級建築士や二級建築士は、木造以外の建物の設計や管理業務に関する資格です。
木造建築士は比較的取得できるハードルが低いので、キャリアアップとして取得するのがおすすめです。
木造建築士を取得すれば、建設だけでなく、設計や管理にも携われるようになります。大工としての仕事の幅が広がり、年収アップも期待できます。
木造建築士の試験概要は以下の通りです。
受験資格 | 学歴や実務経験の条件を満たす必要がある |
出題科目 | 学科試験:建築計画・建築法規・建築構造・建築施工 設計製図試験:設計製図 |
合格率 | 学科試験:50~60% 製図試験:60~70% 総合:30~40% |
公式サイト:木造建築試験
木造建築士の受験資格は、学歴や実務経験の要件を満たす必要があります。受験を検討する場合、公式サイトで確認してみましょう。
試験内容は、建築計画・建築法規・建築構造・建築施工・設計製図など建築に関する専門的な内容が出題されます。
全体の合格率は30〜40%と少し低めです。受験の際は、入念な準備が求められます。
2.対応可能な仕事の幅が広い
年収を上げるには、対応可能な仕事の幅の広さも重要です。
大工の仕事は多岐にわたります。一般的な住宅だけでなく、デザイナーズ物件、マンション、リフォーム工事なども大工の仕事です。
それぞれの現場では、求められる技術や建築方法が異なります。
さまざまな仕事に対応できるようになれば、大工としての付加価値が高まります。
特に独立した際、対応できる仕事の幅が広い大工は、請け負える仕事は多いです。幅広い選択肢の中から、高単価な仕事へ申し込むこともできるので、年収アップにも関わります。
さまざまな業務に対応できる大工になることで、その後のキャリア形成にも役立ちます。
対応可能な仕事の幅は大工として年収をあげる重要な要素になります。
3.施工クオリティが高い
年収をあげるには、施工クオリティも重要です。
大工の仕事はミリ単位での正確性も求められます。数ミリのずれで、ドアなどが枠内に収まらずトラブルに発展するケースもありますよね。
クオリティが低い場合、取引先にも迷惑がかかります。
正確に仕事ができる大工には取引先も安心して仕事を依頼できます。クオリティの高い工事ができる大工は継続的に仕事を獲得できます。
年収を上げるためにも、施工クオリティを担保できるようにスキルを磨きましょう。
4.コミュニケーション能力が高い
大工の仕事には、高いコミュニケーション能力が求められます。
建築の際は、電気、設備、内装などその他の職種との連携が必要です。
他の業種の職人と仕事をする際にトラブルを起こしてしまうと、次から仕事に呼ばれなくなるケースもあります。
特に独立して仕事をする場合には、仕事をもらうための人脈づくりも求められます。
大工の仕事は、腕の良さだけでなく現場の仕事を円滑に進められるコミュニケーション能力も大切です。
5.独立をしている
年収を上げるには、ある程度技術が身についてからの独立をおすすめします。
雇用型大工は給料が安定している点がメリットですが、年収の大幅アップは期待できません。
多少収入が不安定になる場合もありますが、独立型大工になれば、スキル次第では大きく年収をあげられます。
年収の高い大工は、スキルを身につけた後に独立した人が多いです。
技術力に自信が無く実務経験が浅い時は、会社に所属しながら働き、一定のスキルや資格を身に付けた後で独立するのがおすすめです。
弊社では、数多くの方にフリーランス案件を獲得していただいています。ビーバーズフリーランスでは、以下のような案件を豊富に抱えています。
- 週2.3日から選択できる幅広い案件
- 月60万円~70万以上の高収入案件多数
- 無料登録から最短1日でお仕事紹介
まずは無料登録をして色々な案件を見てみてください。専門のフリーランスエージェントからおすすめの案件をご紹介することも可能です。
大工として独立をして年収1000万円を目指すには?
大工として年収を高めるには、スキルを身につけた後での独立をおすすめするとお伝えしました。
独立後に、年収1000万円を1つの目標とする方も多いのではないでしょうか。
最後に、大工として独立して年収1000万円を目指す方法を解説します。独立をして年収アップをしたい方はぜひ参考にしてください。
受ける仕事の単価を上げる
独立後に年収を上げるには、受ける仕事の単価を上げましょう。仕事を請け負う際は、単価に着目してください。
稼働できる時間は限られているので、単価が安い工事を請け負っても、年収アップは見込めません。低単価の仕事を請け負うと、体力も消耗してしまいます。
自身の技術力に見合った単価の仕事を探せば、年収は大きく伸ばせます。
中でもおすすめなのは、デザイナーズの施工です。デザイナーズの施工では、特別な工法で工事を行う必要が出てくるので、単価が高く設定されています。
その他にも自身の得意な仕事に絞って仕事を請け負えば、単価アップも見込めます。得意な仕事を続ければ、技術力が早く高められますし、品質も高いクオリティを担保できるようになるからです。
年収を1000万円にしたい場合、単価を上げるための工夫が求められます。
仕事の量を増やす
年収をあげるためには、仕事量も増やしましょう。
独立した場合、どの程度仕事をこなしたかで給料は大きく変わります。給料を伸ばすためには、高単価案件の獲得だけでなく、仕事量も増やしてください。
高単価案件で仕事量が少ない場合と、単価が比較的低い案件をコンスタントに請け負っている場合、低単価案件で稼働時間が長い方が収入は多くなるケースもあります。
特に、1000万円の高額な年収を目指す場合は、高額な案件単価に加えてある程度の稼働時間も求められます。
技術力を上げる
受ける仕事の単価を上げ、全体の仕事量を増やすためには大工としての信頼が必要になります。継続して技術力を磨いていければ、信頼の獲得に繋がり高単価の依頼にも繋がりやすいです。
また、国土交通省による「建設業の一人親方問題に関する検討会中間取りまとめ」によると一人親方の技術力を以下のように定めています。
- 実務経験年数が10年程度以上あること
- 多種の立場を経験していること
- 専門工事技術のほか安全衛生等のさまざまな知識を習得していること
従って、経験年数が長ければ長いほど一人親方として良いという訳ではありません。専門的な知識だけではなく、現場で対応するための十分な技術力も必要になります。
継続的に案件を受注していくためにも、技術力を磨きながら多くの現場をこなせられるよう動いていきましょう。
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まとめ
本記事では、大工の給料や平均年収、年収が高い人の特徴や年収をあげるコツを解説しました。
大工の平均年収は約378万円で、年収は仕事内容や経験年数によっても大きく変わると分かりました。
年収を上げるためには、高い技術力や円滑に業務を進められるコミュニケーション力も求められます。
また、大工として大きく年収をのばしたい場合は、独立も視野に入れましょう。独立した際は、高い技術力や営業力が求められます。単価の高い案件にしぼって応募したり、単純に仕事量を増やしたりするなどの工夫も大切です。
受ける仕事の単価を上げ、全体の仕事量を増やすためには大工としての信頼も必要になります。独立をして稼いでいくためには、技術力を磨きながら多くの現場をこなして実績を積み重ねていきましょう。
