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型枠大工が独立するには?
必要な準備や年収事情をご紹介

型枠大工が独立・開業するには?必要な準備や資格、年収事情を紹介

独立・フリーランス

現在、型枠大工として働く方のなかには、独立して一人親方になりたいと思っている方もいるのではないでしょうか?しかし、独立することで正社員と異なることがいろいろと出てくるので、不安を感じている方もいるかと思います。

この記事ではそのような方に向けて、独立した型枠大工の実態やメリット・デメリットを解説します。独立後に取得することで仕事の幅が広がる資格も紹介するので、独立を検討している型枠大工の方は最後までご覧ください。

この記事の監修者
agent-enomoto
榎本 芽玖キャリアコンサルタント
これまで転職エージェントとして数多くの求職者に携り、即戦力に限らず、建設業界未経験のキャリアサポート実績が顕著。施工管理に限らず、現場事務(書類作成)やCADオペ、職人向けの案件マッチングも得意とする。

型枠大工は独立しやすい?


型枠大工は独立する方が多い職業になります。建設業界では工期が1年を通して一定ではないため、社員として人を雇うよりも一人親方に仕事を依頼するほうが都合がいいことも多く、仕事が受注しやすい業界です。

そのため多くの方が一人親方として働いており、型枠大工の方も例外なく一人親方として働くことができます。一人で仕事を請負うことになるので、マンションなどの工事を受注することは難しいかもしれませんが、一軒家の基礎工事などであれば受注することが可能です。

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独立した型枠大工の実態

型枠大工の方が独立すると、どのように仕事をすることになるのか?年収はいくらぐらいなのか?など気になる点を解説していきます。

実際に仕事は取れる?

一人親方になる型枠大工の方は少なくないので、仕事を受注することは可能です。一般的に建設業で案件の受注をする際には施主から直接、仕事をもらうか、元請けや下請けから仕事をもらうかのどちらかになります。

しかし、型枠大工の場合は施主から案件を直接、受注することはほぼ不可能なので、下請けや元請けの会社から仕事を受注することになります。人手が足りていない会社は多いので、しっかりと営業活動を行うことで案件を受注することができます。

独立した後の年収事情は?

政府の賃金構造基本統計調査では型枠大工の平均年収は全体で380万円程度です。建設業界は平均年収が480万円程度ですので、それと比べると比較的少ない職種にはなります。

一方、一人親方の型枠大工の平均年収は400~450万円と言われています。平均年収は社員とそれほど変わりませんが、努力次第で年収を上げることができ、年収1,000万円を目指せる職種となっています。

ただし、一人親方の場合、材料などの経費もかかってくるので、売上のすべてが収入になるわけではないことには注意が必要です。

独立後の仕事内容は変わる?

独立した場合でも基本的な仕事内容は変わりません。ただし、一人親方が受けられる仕事には規模の面で限りがあるので、大きな工事に携わることが少なくなる可能性があります。

また、今までの現場での作業に加えて、経営に必要な事務的な作業が必要になるので、社員よりも事務作業が増えることになります。こうした作業に関しては、会計ソフトや確定申告をサポートしてくれるアプリケーションなどもあるので、活用することで効率的に作業をすることもできます。

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型枠大工が独立するメリット・デメリット


独立することでさまざまな点が社員とは異なってきますが、具体的にどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?それぞれ簡単に説明していきます。

型枠大工が独立するメリット

独立することの最大のメリットは自由が得られるということです。独立すると発注元とは請負契約を結んで作業をするので、現場では指示や監督を受けることなく自分の考えで行動することができます。

また、どのタイミングで働いて、いつ休むのか、何時から働くのかなどもある程度、調整ができるようになるので、時間的な面でも自由になります。さらに独立すると定年という概念がなくなり、何歳まででも働くことができるので、老後の不安を和らげることができます。

毎日バリバリ働くのは厳しいけど、ある程度は仕事を続けたいといった働き方も、独立することで可能になります。

型枠大工が独立するデメリット

独立することでデメリットになるのは、生活が不安定になることです。独立すると、仕事がなければ収入がゼロになってしまい、生活していくことができなくなります。

自分の営業で案件を受注できるかどうかが今後の生活を左右することになるので、常に仕事がなくなるかもしれないという不安を抱える必要があります。さらに社員とは違い、保険や年金は自分で支払う必要があるので、福利厚生は一切なくなります。

独立することで自由を手に入れることはできますが、収入が一切なくなるリスクを抱えることになることも理解しておく必要があります。

型枠大工が独立するまでのキャリアパス

ここまでは独立した後の実態を中心に解説してきましたので、ここでは型枠大工の方が独立する前の流れについて説明していきます。

1.企業に属して経験を積む

独立すると、一人ですべての作業を行うことになるので、しっかりと実務経験を積んでから独立する必要があります。具体的には1級の型枠施工技能士の資格取得に必要な実務経験の年数である7年を目安に、会社で先輩の指導のもと経験を積むと、独立後に安心して案件の受注ができます。

これはあくまで安定した案件受注に必要な実務経験年数なので、人によってはもう少し短くても独立できたり、逆にもっと長い実務経験が必要な場合もあるかと思います。最低でも3年程度は実務経験を積み、一人でも問題なく作業をこなせる技術や知識が身についたら独立するのが最適なタイミングだと言えます。

2.有効な資格の取得

型枠大工として独立するために法律上、必要とされている資格などはありません。ただ資格がないと受注できない仕事や、資格がないことで業務の幅が狭まってしまうことは十分あり得ます。

そのように仕事の有無に直結する資格だけでなく、資格が必要な現場作業のなかには、今まで同じ現場の他の人がやっていたような仕事も自分でやる必要が出てくる場合があります。たとば小型移動式クレーン運転士の資格やフォークリフトの運転免許など、持っていると作業がスムーズになる資格などは、独立した後の仕事の助けになります。

とっておくべき資格については後半でそれぞれ紹介していますので、参考にしてみてください。

3.一人親方として独立・工務店の開業もしくはフリーランスとして働く

型枠大工の方が独立する場合、フリーランスとして働くか、一人親方として働くかといった選択をすることができます。一人親方として働く場合は開業届を提出する必要があります。

一人親方は個人事業主に分類されるので、開業届を出すことで青色申告ができるようになるなどのメリットがあります。フリーランスとして働く場合は、開業届などを出さず比較的、単価の小さい仕事などをマイペースにこなしていく形になります。

どちらにしても、一人親方労災保険の特別加入をすることで、仕事の際のけがや病気に備えましょう。

型枠大工が独立するまでにやるべきこと

型枠大工の方が独立する際にはいくつかの準備が必要です。大まかに4つご紹介します。

資金・道具・車などの準備

独立すると、道具や車などはすべて自分で用意する必要があります。特に型枠大工の方は軽トラなど、たくさん荷物が載る車が必要になる場合も多いので、中古でもいいので用意しましょう。

また、道具に関しても現在、持っているものの他に必要なものがあれば、独立する前に用意しておくようにしましょう。資金に関しては上記の道具などに必要なお金に加えて、収入がない時のための貯蓄をする必要があります。

独立すると生活が不安定になるので半年間、収入がなくても生活できるくらいには貯蓄をする必要があると言われています。特に最初は工事を受注しても、完成して報酬が支払われるまでには数ヵ月かかるので、4~6ヵ月程度、生活できる資金を用意しましょう。

人脈やコネを広げ、元請けから受注できるようにする

いい条件の工事を受注するには、人脈が必要不可欠です。単価や条件のいい案件は信頼がなければ受注することができないことも多いので、人脈があるのは独立する上で大きな武器となります。

今、働いている会社から工事の案件をもらったり、同僚などからいい現場を紹介してもらったりできれば、安定して収入が得られるようになると思います。特に元請けの会社から直接、案件をもらえると、条件面や報酬の面で孫請けから仕事をもらうよりも大きな利点があります。

技術レベルをアップさせる

独立すると、すべての作業に対して責任が伴うので、確かな技術がなければ案件を受注することはできません。特に型枠大工は建物の強度を左右することになるので垂直精度3㎜が許容範囲と言われるほど技術力が問われます。

まずは自分の得意とする種類の工事の技術力を磨き、技術が身についたら幅広い種類の工種を身につけていくといった形でスキルをつけていくことで多くの工事を受注できるでしょう。

建設業マッチングサイトに登録する

建設業マッチングサイトは、人手が欲しい建設会社と、仕事を求める一人親方を仲介するサービスです。自分の情報を登録することで、案件を紹介してもらえたり、求人に応募したりすることができます。

マッチングサイトはさまざまありますが、なかでも建設業界に特化したサイトに登録すると、他のサイトにはない案件が多くありますのでおすすめです。独立してから一番の悩みとなるのは案件が取れないということなので、マッチングサイトを活用することで安定して案件を取れるようにしましょう。

弊社「ビーバーズフリーランス」では、建設業界で独立された方にフリーランス案件をご紹介しています。型枠大工として独立されている方、これから独立しようと考えている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

弊社エージェントがあなたの経験やスキル、要望に応じて、最適な案件をご紹介させていただきます。

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独立後に取得するといいおすすめ資格


ここからは独立してから取得することで仕事に有利になる資格を紹介していきます。

型枠施工技能士

型枠施工技能士の資格を取得することで、大工工事・とび・土木・コンクリート工事の建設業許可を受けることができます。2級は基本的には受験資格に条件がないので、誰でも受験することができます。

合格率は1級・2級ともにおよそ50%ですので、しっかりと対策していれば基本的に取得ができる資格になっています。1級になると、実務経験が必要になるので、資格を持っていれば型枠工事のエキスパートとして評価されるようになります。

案件を受注する際に有利になりますので、まずは取得を目指しましょう。

玉掛作業者

玉掛作業者の資格は、講習を受けて、試験を受けることで取得することができます。内容はクレーンの荷揚げ、荷下しができるようになるというもので、現場作業をスムーズに行えるようになります。

型枠大工の作業ではクレーンを使った作業もあるので、ぜひ取得を目指しましょう。

足場作業主任者

一定以上の高さの足場の組立てや解体には足場の組立てなど、作業主任者の資格を持った人が必要になります。高い場所での作業が必要で、足場を組む際にこの資格を持っていれば、主任者が必要ないので作業がスムーズになります。

講習を受けて、学科試験に合格すれば誰でも資格を取得できます。時間がある時に資格を取得しましょう。

建築施工管理技士

建築施工管理技士は現場の工程管理、品質管理、安全管理、原価管理をするのが主な仕事です。この資格を取っておくと、仕事をする上での段取りがよりいっそう理解できるようになり、会社からの信頼も上がります。

さらに独立してから仕事がうまくいかなかった時、転職する際に有利になります。施工管理技士の資格はレベルが高いものになるので、ある程度しっかりと努力する必要がありますが、そのぶんメリットも大きい資格になりますので、ぜひ取得を目指してみてください。

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型枠大工の将来性

建設業界は今後も人材に対する需要が高い業界になります。建設ラッシュのころに作られた建物や道路などの補修や、再開発などで現場作業は今後も必要になってきます。

それに対して、建設業界は高齢化が進んでいるため、熟練の職人が少なくなっており、しっかりとスキルを持った方はどこの現場でも重宝されます。型枠大工も現場には欠かせないので、今後の将来性は明るいと言えるでしょう。

まとめ

今回は型枠大工の方が独立するまでの流れやメリット、デメリットなどについて詳しくご紹介しました。型枠大工は一人親方になる方も多いので、独立のハードルはそれほど高くありません。

独立することでかなり自由になる部分も増えますが、かなり生活が不安定になってしまいます。しっかりと案件を受注して、完璧に仕事をこなしていくことで、スキルも身につき、発注側からの信頼も厚くなり、安定して生活ができるようになります。

独立すれば年収は1,000万円を超える程度は目指せますが、平均の年収はそれほど高いわけではなく、必ずしも年収が上がるわけではないので、楽に稼げるわけではないというのは注意しておく必要があります。技術や資格を身につけて、スキルアップしながら案件をこなしていくことが、独立の成功につながるでしょう。

この記事の監修者
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榎本 芽玖キャリアコンサルタント
これまで転職エージェントとして数多くの求職者に携り、即戦力に限らず、建設業界未経験のキャリアサポート実績が顕著。施工管理に限らず、現場事務(書類作成)やCADオペ、職人向けの案件マッチングも得意とする。

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