施工管理技士を目指す文系の方必見!施工管理技士に理系と文系で向き不向きはある?
建設 働き方やキャリア 施工管理建設業界全体、乃至は施工管理技士は建築学部出身や工業系専門学校出身など理系の方々が目指すイメージが強く、実際にも建設会社で施工管理として働く方々のほとんどが理系出身の方ではないでしょうか。
実際に、スーパーゼネコンの社員全体における理系と文系の比率は、おおよそ8対2となっています。
では、建設業界の中でも専門性の高い施工管理という仕事は、理系出身の方でなければ活躍できないのでしょうか。
今回は、そんな疑問に答えるべく、施工管理技士に理系と文系で向き不向きはあるのかについて解説します。特に施工管理技士を目指す文系の方は必見です。ぜひ参考にしてください。
施工管理は理系的要素と文系的要素どちらも併せ持つ仕事?
文系出身で活躍してしている施工管理技士はたくさんおられます。
業務内容としてはCADを使った図面の作成、工程管理や品質管理など理系的要素が必要な分野が中心ですが、一方で、施工管理技士は数多くの職人を従える統率力やコミュニケーション能力が非常に重要であり、それらの文系的能力を活かして大活躍している施工管理技士も多数存在します。
また、どの仕事も手順を覚えると言うことは文系、理系に関しては関係ないので現場を運営する上で考えば問題ありません。最初は慣れないかもしれませんが、施工管理技士として高い評価を受けるためには、理系的能力・文系的能力どちらも重要となります。施工管理という仕事はハードスキルからソフトスキルまで総合的な能力が必要な職種なのです。
施行管理はコミュニケーション能力がとても重要
施工管理技士の勤務先は、基本的に工事現場になります。
工事現場の一般的な構成としては、まず工事現場の全監督を行う責任者である「現場組長」と、工事現場の技術面の責任者である「主任技術者」がいます。
そして、現場監督と呼ばれる「施工管理技士」が、彼らのサポートを行います。
特に大きな現場などでは監督が行き届かない部分もあるため、現場組長と主任技術者からの指示を作業員や職人さんに正確に伝えることが重要な業務となります。
その際に、非常に大切なのが、コミュニケーション能力です。
施工管理技士の仕事は、一見するとシンプルに聞こえるかもしれませんが、非常に重要で複雑な事情が絡み合う仕事です。なぜなら、工事現場の作業員や職人さんは比較的気性の荒い人も多く、中には扱いが難しい人もいます。
また、若手からベテランまで幅広い年代の人がいるため、それぞれに適したコミュニケーション方法で接する必要があります。
実際に、未経験で施工管理の仕事をしている人の前職を見てみると、接客業や営業、コールセンターのスタッフなどコミュニケーション能力が必要な職種出身の方が多いです。
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今後は文系出身の施工管理技士が、今まで以上に活躍できる背景について
施工管理職は、専門的な知識が求められますから、一定の勉学は必要ですが、文系出身者が文系的能力を活かして活躍できる環境が今まで以上に整ってきているため、その時代背景をご紹介させていただきます。
施工管理技士が人手不足
施工管理技士は人手不足といわれています。特に、若手の施工管理技士は人手不足が深刻化しているとされています。これには、ベテランの施工管理職が高齢となり引退していること、若者の建設業離れ等の理由が挙げられます。
このことから、建設業界では未経験者や無資格者を積極的に採用して育てていこうという動きが広がっておりますので、文系出身で知識ゼロからでもチャレンジできる環境が整っております。
職人の手配
職人は施工管理技士と同じく人手不足といわれています。施工管理と同様、ベテランの職人が高齢化により引退していることと、若者の建設業離れが理由に挙げられます。
つまり、建設会社は施工管理技士の人材確保と同じく、職人の人材確保にも頭を悩ませているのです。現場作業員として働く職人の多くは信頼のおける施工管理技士と人的関係で繋がっており、優秀な施工管理技士は職人の手配まで自己完結できてしまいます。
こういった職人から信頼される力というのはまさにコミュニケーション能力であり、文系的能力が活かせるポイントです。時代の変化(人手不足の悪化)に伴って、益々この傾向は強まることでしょう。
建設現場では外国人が増えている
建設業界の人手不足に対して建設会社はあらゆる解決策を検討されておりますが、手段の1つが外国人材の採用であり、外国人雇用を積極的に進めている建設会社は非常に多いです。よく耳にするのが技能実習生、高度外国人材等だと思います。
現場において、外国人材と円滑にコミュニケーションを取って、物事を進めていかなければならないため、日本人以上にコミュニケーション能力が求められるため、文系出身は重宝されることでしょう。
施工管理技士にとって文系出身であることは強み
施工管理技士という仕事は専門的な知識がなくては務まらない仕事ですが、人と接するのが好きで、もの作りをしてみたいという強い気持ちさえあれば誰でも活躍できる可能性のある職種です。
そういった意味では、施工管理技士にとって専門性以上に必要な能力があるとすれば、建設業界最大の課題である人手不足の解消に繋がるような、圧倒的カリスマ性による職人との信頼関係構築による人材の確保などが挙げられます。
近年の施工管理技士は今まで以上に文系的能力の方が求められる時代になっており、文系出身であることは寧ろ施工管理技士にとって強みだと捉えることもできるでしょう。
文系出身でも資格取得は可能
施工管理職としてキャリアアップを目指すなら、取得しておきたいのが「施工管理技士」の資格です。この資格は建設系の学科を卒業していなくても、実務経験さえあれば2級の資格試験を受けられます。
資格取得に向けた実務経験を得るために、資格保有者である施工管理技士の下で仕事をすることに文系でも理系でも関係ありません。とにかく、文系出身であっても資格取得は全く問題なく、「施工管理技士」としてバリバリ活躍していくことが可能です。
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文系出身者が施工管理技士として活躍できるまでの道のり
施工管理技士という仕事において専門的な建築の知識が必要になりますが、業界で仕事をしながら知識を得ていくことが可能です。
そのために、しばらくの間は、資格保有者のサポートをしながら施工管理の専門知識を得るために勉強を継続する形になると思われます。
中でも、積算業務やパソコンへの入力業務などは文系、理系に関係なくできる範囲ですので、はじめはこのような仕事を中心に行うことで、建設現場で使用される材料や、言葉、仕組みを覚えていくのがおすすめです。
注意点としては、積算の業務経験は実務経験に含めることができませんので、あくまで実務において必要な知識の習得だと捉えてください。
施工管理技士は行う工事の規模や種類によって、資格なしでも十分に務まる職種であることは間違いありません。ただし、職務上、建設業法で設置が義務付けられている「専任技術者」や「施工管理技士」「監理技術者」として業務に携わるには国家資格である「施工管理技士」の資格が必要となりますので、資格取得を目指しましょう。
また資格取得については過去に【施工管理技士の実務経験年数】施工管理技士試験において実務経験不備にならないための知識と正確な書き方という記事がございますのでご確認ください。
まとめ
施工管理技士として活躍することは文系出身者でも可能だということがお分かりいただけましたでしょうか。
積算や測量といった数字の管理から現場所長としての施工管理業務など、実際に多くの文系出身者が活躍しております。特に文系出身者はコミュニケーションに長けている人が多いため、多くの人をまとめる施工管理技士は適切です。
関連する資格を持たなくても施工管理のセクションで働くことができるので、ぜひチャレンジしてみましょう。ただし、国家資格取得に向けては実務経験が求められるので、職場におけるキャリアパスを絡めた資格取得を検討した場合には注意が必要です。
学科試験自体は専門的な知識を有していれば合格は見込める試験といえます。義務教育終了程度ではハードルが高い資格ですが、業務面での仕事の幅が広がります。もちろん、建設業界で将来的にトップレベルで活躍できる人材を目指す場合は資格取得の検討をおすすめします。
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