1級建築施工管理技士の合格率は?ストレート合格のための対策や必要な勉強時間、資格取得後の働き方を紹介
働き方やキャリア 転職 施工管理1級建築施工管理技士試験は、建築施工管理技士の中でも高度な技術と幅広い知識が求められる資格です。
合格率は35〜50%ほど。
試験に合格するには正しい学習方法と勉強計画が欠かせません。
1級建築施工管理技士試験に合格すれば、年収アップやより条件の良い企業に転職しやすくなるなど多数のメリットがあります。
施工管理技士としてステップアップを目指す人は、取得すべき資格といえるでしょう。
今回は1級建築施工管理技士試験の試験概要や合格率、試験合格に向けた対策方法や資格取得後の働き方を紹介します。
施工管理として働く人で年収を上げたい人や、1級建築施工管理技士試験に挑戦しようと思っている人はぜひ参考にしてください。
1級建築施工管理技士試験の概要や合格率を解説
ここからは1級建築施工管理技士試験の概要や合格率の推移を紹介します。
- 1級建築施工管理技士試験の概要
- 一次試験の合格率
- 二次試験の合格率
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1級建築施工管理技士試験の概要
1級建築施工管理技士試験の概要は以下のとおり。
試験名 | 1級建築施工管理技士試験 |
試験実施機関 | 一般財団法人 建設業振興基金 |
試験形式(一次試験) | 四肢択一式(一部:五肢二択式) |
試験形式(二次試験) | 五肢択一式、記述式 |
受験料 | 一次試験:10,800円
二次試験:10,800円 |
参考:[施工管理技術検定]
一次試験、二次試験の試験内容は下記のとおり。
【一次試験】
検定科目 | 検定基準 | 解答形式 |
建築学等 | 1. 建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な建築学、土木工学、電気工学、電気通信工学及び機械工学に関する一般的な知識を有する
2.建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な設計図書に関する一般的な知識を有する |
四肢択一択 |
施工管理法 | 監理技術者補佐として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する知識を有する | 四肢択一択 |
施工管理法
(応用能力) |
監理技術者補佐として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な応用能力を有する | 五肢二択 |
法 規 | 建設工事の施工の管理を適確に行うために必要な法令に関する一般的な知識を有する | 四肢択一択 |
参考:[施工管理技術検定]
一次検定はマークシート形式の問題です。
全体の得点が60%以上かつ、施工管理法(応用能力)の得点が60%以上で合格です。
【二次試験】
二次試験は記述式とマークシートが組み合わされた問題が用意されています。
検定科目 | 検定内容 | 解答形式 |
施工経験 | 出題テーマ:品質管理・施工の合理化・建設副産物対策
問題例: 工事概要 現場で重点を置いた事例を2つあげ、問題事項について具体的に記述 今までの工事経験を踏まえて、出題テーマの問題事項について具体的に記述 |
四肢択一択 |
安全管理または仮設物の設置計画 | 出題テーマ:仮設物の設置計画・災害防止対策・設備・機械の安全な使用
問題例:取り上げた事項について、留意・検討すべき事項を具体的に記述 |
記述問題または穴埋め問題 |
工程管理 | 問題例:バーチャート工程表、ネットワーク工程表の読み取り・計算問題 | 記述問題または穴埋め問題 |
躯体工事 | – | 五肢一択問題または記述問題 |
仕上工事 | 施工上の留意事項に関する記述 | 五肢一択問題または記述問題 |
法規 | 出題テーマ:建設業法、建築基準法施行令、労働安全衛生法 | 五肢一択問題または記述問題 |
引用:[建築施工管理技士試験]
一次試験と比べて記述問題が多いため、知識を暗記するだけでは合格できません。
自分の言葉で説明できるまで理解を深めて試験対策に臨みましょう。
1級建築施工管理技士試験の一次試験の合格率
ここでは2020年から2023年までの1級建築施工管理技士試験の一次試験の合格率をまとめました。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020 | 22,742人 | 11,619人 | 51.1% |
2021 | 22,277人 | 8,025人 | 36.0% |
2022 | 27,253人 | 12,755人 | 46.8% |
2023 | 24,078人 | 10,017人 | 41.6% |
引用:[施工管理技術検定]
合格率は40〜50%の年が多いですが、2021年の試験では合格率が36.0%です。
受験者の半分以下が不合格になるという認識を忘れず、過去問の対策を徹底しましょう。
1級建築施工管理技士試験の二次試験の合格率
次に2020年から2022年までの1級建築施工管理技士試験の二次試験の合格率を見ていきましょう。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020 | 16,946 | 6,898 | 40.7% |
2021 | 12,813 | 6,708 | 52.4% |
2022 | 13,010 | 5,878 | 45.2% |
引用:[施工管理技術検定]
二次試験の合格率は40〜50%程度。
記述式の問題と選択問題が組み合わされているため、知識を理解した上で誰かに説明できるくらい定着させることが必要です。
弊社では、数多くの方の転職を成功へ導いております。ベテランの方から未経験者まで幅広い方の転職をアシストします。
- 完全週休2日制の求人
- 年収800万~900万以上の高収入求人多数
- 50代60代70代の方でも応募可能な求人
- 無料登録から最短1週間で転職可能
まずは無料登録をして色々な求人を見てみてください。専門の転職エージェントからおすすめの求人をご紹介することも可能です。
1級建築施工管理技士試験に合格するためにやるべきこと
1級建築施工管理技士試験は一次試験、二次試験ともに合格率は35〜50%程度となっており、ストレートで合格するには徹底的な対策を取る必要があるといえるでしょう。
ここでは試験合格に向けてやるべきことをまとめました。
- 過去問を何度も解き直す
- 経験記述の対策を徹底する
- 試験問題を自分の言葉で説明できるまで理解を深める
それぞれ詳しく見ていきましょう。
過去問を何度も解き直す
試験に合格するには、過去の試験問題を何度も解き直すことが重要です。
なぜなら過去問を解けば、試験の形式や出題傾向を把握でき、解答する中で自身の弱点を特定できるからです。
間違えた問題や分からなかった部分を詳しく復習し、同じミスを繰り返さないようにしましょう。
過去問を繰り返し解いて、どんな問題でも解答できるように対策しておけば、試験に落ち着いて取り組めるはずです。
経験記述の対策を徹底する
1級建築施工管理技士試験では、経験記述と呼ばれる実務経験に関する記述問題が含まれます。
過去の経験記述の問題の内容は以下のとおり。
出題年度 | 問題内容 |
2020 | あなたが実施した現場における労務工数の軽減、工程の短縮などの施工の合理化の事例を2つあげ、次の①から④について記述しなさい。
① 工種又は部位等 ② 実施した内容と品質確保のための留意事項 ③ 実施した内容が施工の合理化となる理由 ④ ③の施工の合理化以外に得られた副次的効果 |
2021 | あなたが現場で重点をおいて実施した品質管理の事例を2つあげ、次の①から④について具体的に記述しなさい。
① 工種名 ② 施工に当たっての品質の目標及びそれを達成するために定めた重点品質管理項目 ③ ②の重点品質管理項目を定めた理由及び発生を予測した欠陥又は不具合 ④ ②の重点品質管理項目について、実施した内容及びその確認方法又は検査方法 |
2022 | あなたが実施した現場作業の軽減の事例を3つあげ、次の①から③について、具体的に記述しなさい。
① 工種名等 ② 現場作業の軽減のために実施した内容と軽減が必要となった具体的な理由 ③ ②を実施した際に低下が懸念された品質と品質を確保するための施工上の留意事項 |
参考:[建築施工管理技士試験]
経験記述では具体的な実務経験を示し、自身のスキルや成長を的確に伝えることが求められます。
試験に合格するには、経験記述の対策を徹底的に行うことが重要です。
試験問題を自分の言葉で説明できるまで理解を深める
試験問題をただ覚えるのではなく、問題の背後にある原理や理論を理解し、自分の言葉で説明できるようにしましょう。
なぜその答えが正しいのか、どのようにしてその結論に至ったかを明確に理解することで、応用力や論理的思考力が身につきます。
試験の問題を深く理解することで、幅広い状況に対応できる力を養えば、試験でも高得点につながり、実際の仕事にも役立つでしょう。
弊社では、数多くの方の転職を成功へ導いております。ベテランの方から未経験者まで幅広い方の転職をアシストします。
- 完全週休2日制の求人
- 年収800万~900万以上の高収入求人多数
- 50代60代70代の方でも応募可能な求人
- 無料登録から最短1週間で転職可能
まずは無料登録をして色々な求人を見てみてください。専門の転職エージェントからおすすめの求人をご紹介することも可能です。
1級建築施工管理技士になるメリット
1級建築施工管理技士になると、以下の3つのメリットがあります。
- 年収が上がる
- 監理技術者や主任技術者、専任技術者として働ける
- より条件の良い企業への転職が可能となる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
年収が上がる
1級建築施工管理技士の資格を取得すれば、年収を上げることが可能です。
なぜなら建設会社の多くは資格手当を支給しており、1級建設施工管理技士の資格を取得すれば基本給に資格手当が追加されるから。
引用:[株式会社ナベカン]
資格手当の金額は会社によりますが、8,000〜10,000円程度が相場です。
自社の会社に資格手当があるかを確認してみるのもおすすめ。
資格取得のモチベーションのひとつになるでしょう。
監理技術者や主任技術者、専任技術者として働ける
1級建築施工管理技士の資格を取得すると、監理技術者や主任技術者、専任技術者を担当できるようになります。
監理技術者や主任技術者は、工事の合計金額が4,000万円以上の大規模な工事(特定建設業)で現場ごとに設置しなければいけない役職のひとつです。
つまり、1級建築施工管理技士の資格を取得して監理技術者や主任技術者として働けるようになれば、工事で必ず求められる人材になれるということ。
工事現場の責任者として工事をまとめる役割も果たすので、仕事の難易度が上がり年収アップも期待できるでしょう。
より条件の良い企業への転職が可能となる
1級建築施工管理技士の資格は、転職活動で大きな強みになります。
なぜなら大手ゼネコン企業は、高度なスキルと知識を持つ1級建築施工管理技士を積極的に採用しているから。
資格があることで、より条件の良い企業に転職するチャンスが広がります。
施工管理として働く人で、将来的にステップアップを検討している人は今から資格取得の計画を立てておきましょう。
\非公開求人/
新築メインの建築施工管理求人
- 月収
- 750000円
- 勤務地
- 東京都港区
- 募集職種
- 一級建築施工管理技士
\非公開求人/
中古マンションのリノベーション
- 月収
- 450000円
- 勤務地
- 神奈川県横浜市
- 募集職種
- 住宅マンションの施工管理
\非公開求人/
スーパーゼネコンの土木施工管理
- 月収
- 580000円
- 勤務地
- 大阪府大阪市
- 募集職種
- 土木施工管理技士
\非公開求人/
大手ゼネコンの現場事務
- 月収
- 340000円
- 勤務地
- 関東圏内の各エリア
- 募集職種
- 大手ゼネコンの現場事務
\非公開求人/
住宅中心の太陽光発電設置工事
- 人月単価
- 450000円
- 勤務地
- 埼玉県全域
- 募集職種
- 太陽光発電設置工事
\非公開求人/
集合住宅のアフターメンテナンス
- 人月単価
- 400000円
- 勤務地
- 福岡県博多市
- 募集職種
- 集合住宅のアフターメンテナンス
\非公開求人/
大型物件の解体工事
- 人月単価
- 500000円
- 勤務地
- 栃木県栃木市
- 募集職種
- 大型物件の解体施工管理
\非公開求人/
大手ハウスメーカー下請けの大工
- 人月単価
- 700000円
- 勤務地
- 大阪府大阪市、愛知県名古屋市、沖縄県
- 募集職種
- 住宅の大工
1級建築施工管理技士試験に関するよくある質問
ここでは1級建築施工管理技士試験に関するよくある質問をまとめました。
- 1級建築施工管理技士試験に合格するにはどのくらいの勉強時間が必要?
- 1級建築施工管理技士試験の難易度はどのくらい?
- 1級建築施工管理技士試験に合格したらすぐに転職した方がいい?
それぞれ回答していきます。
1級建築施工管理技士試験に合格するにはどのくらいの勉強時間が必要?
1級建築施工管理技士試験に合格するには、個人の学習ペースや勉強方法により異なりますが、一般的には70〜80時間程度の勉強が必要です。
毎日コツコツと勉強を積み重ね、隙間時間のインプットや定期的なアウトプットを行うことが合格の近道です。
計画的な勉強スケジュールを立て、睡眠や休息もしっかり確保しながら効率的に学習を進めましょう。
1級建築施工管理技士試験の勉強はどうやって進めるのがおすすめ?
1級建築施工管理技士試験の勉強を進めるには、まず過去問を解いて出題傾向を理解することから始めると良いでしょう。
過去問を解く間は、専門書や参考書を活用して基礎知識をしっかり学ぶことが重要。
二次試験の対策としては、実践的な問題解決力を養うために、専門書にある模擬試験を解いてみるのも効果的です。
二次試験は記述式の問題があるため、誰かに添削してもらうのも対策のひとつでしょう。
スクールや書籍を使った独学など、自分に合った勉強方法で試験対策を進めてみてください。
1級建築施工管理技士試験に合格したらすぐに転職した方がいい?
1級建築施工管理技士試験に合格した場合、現在の会社がどんな工事を担当しているかによって、転職を検討すべきかどうかが変わります。
たとえば、中小企業の建築会社で規模の大きな工事に対応していない会社に勤めている人であれば、1級建築施工管理技士の資格を有効活用するためにもすぐに転職するのがおすすめです。
1級建築施工管理技士になれば、仕事の幅が広がりスキルアップがしやすくなるため、資格取得をきっかけに転職活動を始めてみてはいかがでしょうか。
弊社では、数多くの方の転職を成功へ導いております。ベテランの方から未経験者まで幅広い方の転職をアシストします。
- 完全週休2日制の求人
- 年収800万~900万以上の高収入求人多数
- 50代60代70代の方でも応募可能な求人
- 無料登録から最短1週間で転職可能
まずは無料登録をして色々な求人を見てみてください。専門の転職エージェントからおすすめの求人をご紹介することも可能です。
1級建築施工管理技士のまとめ
今回は1級建築施工管理技士試験について、試験概要や合格率、勉強方法や資格取得後の働き方について解説しました。
1級建築施工管理技士の資格は、建設会社で施工管理として働く人が持つ資格の中ではトップレベルの資格です。
1級建築施工管理技士試験の資格を取得すれば、監理技術者や主任技術者、専任技術者として働けるため、年収アップや対応できる業務の幅が広がるでしょう。
今の職場から転職してキャリアアップを目指すことも可能です。
施工管理としてステップアップしたい人やより高い年収を目指す人は、1級建築施工管理技士を取得してより条件の良い会社へ転職しましょう。
転職を成功させたい人は、転職エージェントのサポートを受けながら自分に合った会社を見つけることが大切。
建設業界に特化した転職エージェント「ビーバーズ」では、施工管理に関する求人を多数保有しています。
まずはビーバーズに登録して、施工管理のステップアップを目指してみてください。