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建設業で働く20代の平均年収とは? 職種別・企業規模別の違いを解説

建設業で働く20代の平均年収とは?職種別・企業規模別の違いや年収を上げる方法を解説

建設 建設業界動向・情報 施工管理

これから就職を始める人の中で、建設業界で働きたいという人がいるのではないでしょうか。

建設業界はものづくりの中でも人々のインフラを支える道路や大規模建造物の建設に関わる仕事で、社会貢献を感じることができる仕事といえるでしょう。

しかし高い技術力が求められる建設業界では、入ってすぐの給料は低いことが多く年収が上がる前にやめてしまう人も。

今回は建設業界の20代の平均年収を職種別に紹介します。

これから建設業界への就職を検討している人や、第二新卒として別業界から建設業界への転職を狙っている人は参考にしてください。

この記事の監修者
agent-hagi2
萩 祐太キャリアコンサルタント
業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

建設業界全体の平均年収を比較

そもそも、建設業界の平均年収は全体と比較してどのくらい高いのでしょうか。

今回は以下の3つの項目に関する平均年収を比較します。

  • 業界別の平均年収を比較
  • 会社規模による平均年収を比較
  • 大手ゼネコンの平均収入を比較

それぞれ詳しく見ていきましょう。

業界別の平均年収を比較

dodaの調査によると、業界別の平均年収のデータは下記のとおりです。

業界 全体 男性平均 女性平均
金融 454万円 551万円 383万円
メーカー 453万円 488万円 372万円
総合商社 446万円 496万円 366万円
IT/通信 436万円 465万円 383万円
建設/プラント/不動産 421万円 455万円 357万円
インターネット/広告/メディア 412万円 455万円 370万円
専門商社 411万円 450万円 348万円
メディカル 400万円 481万円 348万円
サービス 366万円 405万円 326万円
小売/外食 351万円 390万円 309万円

引用:[doda]

業界ごとの平均年収を見ると、建設業界は中間くらいの平均年収の高さです。

別の業界から建設業界へん転職を検討する人は参考にしてください。

会社規模による平均年収を比較

建設会社の規模による平均年収の違いは以下のとおり。

企業規模 年間賞与その他特別給与額 平均年収
10~99人 72.5万円 462.7万円
100~999人 118万円 606.3万円
1,000人以上 167.5万円 687.4万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

データを見て分かるように会社規模によって平均年収が大きく異なります。

平均収入の差が出る要素のひとつは、年間賞与の額です。

規模が大きい会社になるほどボーナスや特別給与の額が大きくなっているため、平均年収も高くなっています。

同じ技術力がある人でも、働く会社の規模によって年収が異なるということ。

年収を上げたい人は、働く会社の規模も考えてみてください。

大手ゼネコンの平均収入を比較

ここでは大手ゼネコンの中でもスーパーゼネコン5社の平均年収を比較します。

スーパーゼネコンとは、売上高が1兆円を超える企業のこと。

2023年10月現在、スーパーゼネコンは下記の5社です。

  • 鹿島建設
  • 大林組
  • 清水建設
  • 大成建設
  • 竹中工務店

それぞれの平均年収は以下のとおりです。

会社名 平均年収
鹿島建設 1,163.5万円
大林組 1,031.6万円
竹中工務店 1,009.6万円
大成建設 992.9万円
清水建設 971.6万円

スーパーゼネコン5社の平均年収は1,034.2万円です。

平均年収だけで1,000万円を超えている点を見ると、スーパーゼネコンのレベルの高さがわかります。

高い年収を目指す人は、最終的にスーパーゼネコンに入社することを目標にステップアップしていくのがよいでしょう。

【職種別】建設業界で働く20代の年収を徹底解説

ここからは厚生労働省の発表する令和4年賃金構造基本統計調査のデータから、建設業界で働く20代の平均年収を職種別に紹介します。

今回紹介する職種は以下の7種類です。

  • 施工管理技士
  • 建築士
  • 測量士
  • とび職
  • 大工
  • 配管工
  • 電気工事士

それぞれ詳しく見ていきましょう。

20代施工管理技士の平均年収

施工管理とは工事の工程や予算、利用する資材などを管理して、工期通りに工事を進めるように作業員に指示をする役割です。

工事現場全体を管理する業務が多いため、リーダーシップやマネジメント力が求められます。

年齢 平均年収
〜19歳 273.7万円
20〜24歳 377.4万円
25〜29歳 499.8万円
30〜34歳 543.9万円
35〜39歳 583.8万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

施工管理の平均年収は20代は高くならず、30代以降に徐々に上がります。

なぜなら、施工管理として給与を上げるには施工管理技士の資格を取得して実績を積む必要があるから。

20代は修行期間と考え、実績を積みながら資格の勉強を進めましょう。

20代建築士の平均年収

建築士とは建物の設計やデザイン、管理を行う仕事です。

建築士の年代ごとの平均年収は以下のとおり。

年齢 平均年収
〜19歳 275.9万円
20〜24歳 360.9万円
25〜29歳 479.4万円
30〜34歳 599.9万円
35〜39歳 676.1万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

20代の平均年収はそこまで高くないですが、30代に入ると一気に平均年収が上がります。

建築士として収入を上げるには建築士の資格が必要です。

会社によって求められる資格が異なるため、経験を積みながら必要な資格を取得してみてください。

20代測量士の平均年収

測量士とは、機械を使って土地の距離や角度、高低差などを計測する仕事です。

他にも測量計画を立てたり、集めたデータを使って地形図を作ったり、データ分析なども行います。

測量士の年代別の平均年収は以下のとおりです。

年齢 平均年収
〜19歳 243.4万円
20〜24歳 316.6万円
25〜29歳 407.3万円
30〜34歳 429.3万円
35〜39歳 467.5万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

他の建設業界の職種と比べて、平均年収は低めです。

高い年収を狙う人であれば、独立するもしくは別の職種への転職を検討してもよいでしょう。

20代とび職の平均年収

とび職とは建設現場で足場の設置を行い、建物の外壁や屋根などでの高所作業を専門に行う職業です。

とび職の20代から30代までの平均年収は以下のとおり。

年齢 平均年収
〜19歳 256.3万円
20〜24歳 312.5万円
25〜29歳 372.3万円
30〜34歳 420.5万円
35〜39歳 470万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

とび職は専門的な資格を獲得して実力を認められれば、一人親方という個人事業主という雇用形態で働くことも可能ですし独立して会社を立てることも可能です。

働き方次第で年収を上げられる仕事なので、独立を目指す人は経営力や営業力も磨いておきましょう。

20代大工の平均年収

大工は新築やリフォームを問わず建物の建設に関わる仕事です。

主に木造建築に関わる仕事が多く、木材の加工や組み立てなど多岐に渡ります。

大工の年代別の平均年収の違いは以下のとおり。

年齢 平均年収
〜19歳 209.8万円
20〜24歳 349.6万円
25〜29歳 404.6万円
30〜34歳 467万円
35〜39歳 513.2万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

大工は働き方の幅が広く、神社や寺院の修繕・建築に関わる宮大工や船の造船に関わる船大工などさまざま。

自分がどんなものを作りたいかを考えたうえで、会社を選ぶのがおすすめです。

20代配管工の平均年収

配管工とは名前のとおり、配管の設置や整備、修理を行う仕事です。

配管工事が求められる施設の例を挙げると以下のとおり。

  • 給水管
  • 排水管
  • ガス管
  • 冷暖房換気装置
  • 消火設備
  • 排水処理施設
  • 空気清浄装置

どんな配管の仕事を請け負うかによって、平均年収が異なることも。

年代別の平均年収は以下のとおりです。

年齢 平均年収
〜19歳 256.4万円
20〜24歳 354.5万円
25〜29歳 407.2万円
30〜34歳 447万円
35〜39歳 493.4万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

すべての建物に配管は必須です。

そのため、高い技術力をつければどんな工事にも求められる人材になれるでしょう。

20代電気工事士の平均年収

電気工事士とは建物における電気の配線の設置や電気設備の管理、電気を通すための工事を行う仕事です。

年代別の平均年収は以下のとおり。

年齢 平均年収
〜19歳 268.2万円
20〜24歳 367.6万円
25〜29歳 457.2万円
30〜34歳 502.1万円
35〜39歳 531.4万円

引用:[令和4年賃金構造基本統計調査]

高圧の電気を扱う仕事であるため、一定規模の電気工事に対応するには資格が求められます。

年収を上げたい人は、まず1級電気工事士の資格取得を目指しましょう。

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建設業界で今より年収を上げる方法とは

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ここまで建設業界の職種や企業規模ごとの平均年収について紹介しました。

実際に建設会社に入って働いている人が、今よりも年収を上げるには何をすればいいのでしょうか。

ここでは以下の3つの方法を解説します。

  • 専門の資格を取得する
  • 経験を積んで役職を獲得する
  • 大手ゼネコンなどの大企業に転職する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

専門の資格を取得する

建設業界で働く場合、資格がある人とない人では給与に大きな違いが出てきます。

なぜなら資格によっては、工事現場に必ず配置しなければいけない技能者として認められているものもあるため。

会社に有資格者が多数いることで評価が上がることもあり、資格手当などの制度を用意して資格取得を推奨しています。

今回紹介した7つの職種で働く人は、下記の資格の取得を目指しましょう。

施工管理 建築施工管理技士

土木施工管理技士

電気工事施工管理技士

管工事施工管理技士

建築士 一級建築士

二級建築士

木造建築士

建築設備士

 インテリアコーディネーター

測量士 測量士
とび職 とび技能士

玉掛け技能講習

足場主任者

大工 建築大工技能士

木造建築物の組立て等作業主任者

木造建築士

建築施工管理技士

配管工 配管技能士

管工事施工管理技士

給水装置工事主任技術者

電気工事士 電気工事士

電気主任技術者

消防設備士

ここで紹介した資格以外にも、仕事に役立つ資格はさまざま。

会社に資格手当制度がある場合は、資格ごとの手当を把握して、計画を持って資格勉強を進めましょう。

経験を積んで役職を獲得する

現在働いている会社を辞めるつもりはないけれど、今よりも年収を上げたいという人は、経験値を積んで役職の獲得を目指すのがおすすめです。

なぜなら部長や課長などの役職を獲得すれば、役職手当をもらえるから。

責任者として仕事の難易度が上がるため、給与も高くなるでしょう。

経験値を上げるには、担当する工事を増やしたり資格を取得して仕事の幅を広げるのがおすすめです。

大手ゼネコンなどの大企業に転職する

大手ゼネコンは建設業界の中でも平均年収が高いです。

なぜなら大手ゼネコンの担当する工事は国内海外問わず大規模なものが多く、高い技術力が求められるから。

施工管理であれば一級施工管理技士、建築士であれば一級建築士など資格の中でも最高難易度の資格を求められることが多いです。

ある程度の実力がついて難易度の高い資格を取得した日音は、大手ゼネコンへの転職を検討してみてください。

年収が上がるだけでなく、充実した福利厚生を受けながら目標を持って働くことができるでしょう。

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まとめ

今回は建設業界の20代の平均年収について、職種別の違いや会社規模によって異なる平均年収の違いを紹介しました。

建設業界は資格や経験などの実績がつけばつくほど年収が上がる世界です。
20代の間は平均年収が低くても、資格を取得して実績を積めば高い年収を獲得できるでしょう。

年収を上げたい人は、キャリアプランをしっかりと立て、資格の取得や転職の計画を立てましょう。

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本記事が参考になれば幸いです。

この記事の監修者
agent-hagi2
萩 祐太キャリアコンサルタント
業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

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