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建設業界に転職する際の 履歴書の書き方6選

建設業界に転職する際の履歴書の書き方6選|志望動機のポイントやNG事例まで細かく解説

建設 働き方やキャリア 転職

建設業界に転職する際、まずは書類審査に通らなければいけません。

採用担当者の目を引く履歴書を作成しなければ、いくら応募しても採用することは難しいでしょう。

今回は建設業界への転職に際して、履歴書をどのように書くべきか、志望動機のポイントやNG事例まで細かく解説します。

さらに建設業界の職種に合わせた効果的な志望動機の書き方や、履歴書の例文まで紹介します。

建設業界への転職を検討している人や、転職活動をしていてなかなか書類審査を突破できない人は参考にしてください。

この記事の監修者
agent-hagi2
萩 祐太キャリアコンサルタント
業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

建設業界とは

建設業界で採用される履歴書を作成するには、建設業界に関する知識を得ておく必要があります。

ここからは建設業界について基本的な情報を学びましょう。

  • 建設業界とは
  • 建設業界の課題

それぞれ詳しく紹介します。

建設業界とは|人々の生活を支え災害時には最前線で活躍する業界

建設業界は年間58兆円以上もの市場のある業界で、住宅建築からインフラの整備、大型施設の建設などさまざまな生活に関わるものを作っています。

令和3年度に実施した工事の内訳は以下のとおり。

引用:[最近の建設業を巡る状況について]

公共工事は75%が土木にあてられ、民間工事の84%は住宅建築に関する工事が行われています。

建設業界の役割は、住宅建築以外にも下記の要素があります。

  • 災害の応急対応
  • インフラメンテナンス

つまり、建設業界は地震や津波などの自然災害が発生した際、最前線になって人々が生活するインフラを復旧させる役割があるということ。

日常の生活を円滑に進めるために、道路や上下水道の管理や修理、人口増加に伴う水の確保のためのダム建設など、人々の生活に欠かせない業界といえるでしょう。

建設業界の課題

建設業界の課題は大きく分けて下記の3つです。

  • 若者の働き手の確保
  • 建設業就業者の高齢化
  • 建設業の長時間労働の改善

建設業界の若者不足と高齢化は、深刻な課題です。

引用:[最近の建設業を巡る状況について]

データからは、全産業のデータと比較して、建設業界の29歳以下の割合が4%以上低く、高齢者の割合が4%以上高いことが分かります。

建設業界の若者離れの原因のひとつは、建設業界全体に「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージが定着しているから。

人手不足が原因で長時間残業が深刻になっている背景を見ても、新たに建設業界で働きたいという担い手を逃してしまっています。

しかし2023年現在は、建設業界全体の取り組みにより、働き方改革が進められており、DX化やAIロボットの活用などで建設業界全体の働き方は改善されています。

働きやすい環境を準備することで、若者不足を解消し、高齢化や悪いイメージを解消していく必要があるでしょう。

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建設業界の仕事は大きく3つに分かれる|営業・設計・施工の業務内容や重要性を紹介

建設業界の仕事は、大きく下記の3つに分かれます。

  • 営業
  • 設計
  • 施工

それぞれの業務内容や求められるスキルが異なるため、建設業界の転職を目指す人はどの業務をしたいかを決める必要があるでしょう。

ここからは3つの業務内容や重要性、求められるスキルを紹介します。

営業の業務内容|新たな建造物を作るきっかけを作る

建設業界における営業の業務は、建設工事に取りかかる際の最初のステップです。
営業の仕事とは下記のとおり。

  • クライアントとの連絡
  • 建設の必要性の説明
  • プロジェクトに関する契約の締結

営業は建設会社や工務店の代表として、建設物の計画を立案し、新しい建造物を建設するためのキッカケを提供します。

営業が契約を取ってこなければ、施工や設計の仕事まで進みません。

幅広い建築の知識と営業力を活用して、営業として活躍していきましょう。

設計の業務内容|建設における最初の段階を担当する

設計の業務は、クライアントの要件や希望を聞きながら、建設する建物の設計図を作る仕事です。

設計する箇所によって、設計の名称が異なり「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3種類があります。

設計の段階に関わる職種は下記のとおり。

  • 設計士
  • CADオペレーター

設計業務は、完成した設計図をもとに建物が作られるため、数字やデータの正確性が求められる仕事です。

数字に強い人や、細かいデータを扱うのが好きな人、クライアントの要望を形にする業務が好きな人に向いているでしょう。

施工の業務内容|人々が生活するための建物やインフラを構築する

施工の業務は、計画された工事を実施する過程を指します。

工事を進める際の指標となるのは、施工図。

工事を管理する立場の職種である施工管理技士は、施工図にある建物を工期内に完成できるように、施工計画を作成します。

施工に関わる職種の例を挙げると以下のとおり。

  • 施工管理技士
  • 大工
  • 電気技師
  • 配管工

これらの職種の人々は、設計図に基づいて建物やインフラを建設します。

人々の生活に必要な住宅や学校、道路や橋、発電所などの施設は施工業務がなければ完成しません。

徐々に建物を作り上げていく喜びを感じたい人は、施工に関わる職種に携わるのがおすすめです。

建設業界で履歴書の志望動機を書く3つのポイント

Professional architect working with draft in office

履歴書に記載する志望動機を書く際は、以下の3つのポイントを押さえましょう。

  1. 志望動機に書くべき要素を理解する
  2. 自己アピールできる自分のスキルを棚卸しする
  3. 入社後のキャリアビジョンを明確にする

それぞれ詳しく解説します。

志望動機に書くべき要素を理解する

履歴書に書く志望動機には、記載すべき要素があります。

  • なぜその建設業界を選んだか
  • なぜその会社を選んだか
  • 会社で働く場合の価値観
  • 会社に入って達成したい目標

上記の要素を書く際は、できるだけ自分の体験談に基づいた感情のある文章を書くことを心がけてみてください。

自分の体験談や感じたことを加えて説明するだけで、テンプレートのような文章を避けることができ、採用担当者の印象が良くなるでしょう。

志望動機に書くべき要素を埋められない人は、先に自己分析を実施して自分の考えをまとめてみるのがおすすめです。

志望動機に書くべき要素をすべて記載し、採用担当者の目を引く文章を作成できるように対策しましょう。

自己アピールできる自分のスキルを棚卸しする

志望動機を書く場合、自身のスキルや経験を棚卸しして、アピールできる要素を見つけることが重要です。

建設業界の別会社にいた人が、新しい会社に転職する際、求められるのは即戦力で活躍できる能力です。

前職では何を学んだか、どんなスキルが身について、どんな仕事なら対応できるかなど、技術的なスキルのレベルやプロジェクト管理の実績をできるだけ詳しく説明しましょう。

志望動機で効果的な自己PRを書くために、応募する企業の求める人材の特徴や、応募する職種に求められるスキルを把握しておくことが重要。

スキルの棚卸しをするには、入社から今までの業務経歴を時系列にまとめて学んだ項目を書き出すのがおすすめ。

もしもスキルの棚卸しが難しいと感じた人は、転職エージェントのサポートを受けるのも方法のひとつでしょう。

入社後のキャリアビジョンを明確にする

志望動機には、入社後のキャリアビジョンを明確に記載することが重要です。

入社後の長期的な目標やキャリアビジョンを提示できれば、採用担当者が応募者を採用した未来を想像しやすくなり、採用の可能性が上がるかもしれません。

「今までの仕事でこんな業務をしたから、次はどんな工事に取り組みたい」など、具体的な内容を踏まえて記載するのがおすすめです。

具体的なキャリアプランを紹介できれば、企業はあなたが将来的に価値を提供し続けると確信でき、欲しいと感じるでしょう。

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【経験値別】施工管理が履歴書の志望動機に書くべき内容を例文付きで解説

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ここからは、新卒や建設業界内の転職希望者、異業種からの転職希望者によって異なる履歴書の志望動機の書き方を例文付きで紹介します。

  • 建設業界の新卒が書くべき志望動機の例文
  • 建設業界の経験者が転職で書くべき志望動機の例文
  • 建設業界の未経験者が転職で書くべき志望動機の例文

それぞれの例文を参考に、履歴書を書いてみてください。

建設業界の新卒が書くべき志望動機の例文

私は設計士としてクライアントの要望を設計図に落とし込み、建設するためのサポートをしたくて、貴社を志望しました。
私は大学で設計について学び、設計図やCADデータの重要性を学びました。CADの資格を2つ保有しているため、CADソフトはすぐに操作することが可能です。
設計業務の中でも、特に興味があるのは意匠設計です。
貴社では高層ビルや大型施設、工場の工事を担当しているため、人々の生活を支える大きな工事の設計図を作れる設計士として働きたいと思います。

新卒として入社する際は、応募する職種に対する熱意や入社後の未来を積極的にアピールすることが重要です。

今回の例文では設計士を志望していることから、大学で設計士について学んだ経験や、在学中に取得した資格をアピールしています。

また、自分の興味のある設計業務を説明し、応募先の対応している工事の種類を把握した上でどんな設計図を作成したいかを記載しているため、志望動機に説得力が出るでしょう。

建設業界の経験者が転職で書くべき志望動機の例文

私は施工管理としてプラント施工に挑戦したくて貴社を志望しました。
前職では中小企業の施工管理として、高層ビルや新築住宅の施工を担当していました。
施工管理技士1級を取得したことで、より大規模の工事の施工を担当したいと思い、転職を決意しました。
どんな工事でも、施工管理技士資格や今まで培った経験から即戦力として働けます。
入社後は、工場や大型施設の施工管理に対応したいと思っています。

この例文でのポイントは、なぜ転職を検討したかが明確になっている点です。

資格取得のタイミングで、より大きな工事に対応したいと記載していることから、高い技術を保有しており実務経験年数が豊富であることがアピールできています。

経験者が転職する際の志望動機で書くべき内容は、前職での仕事内容です。

前職での仕事内容を説明したうえで、入社後にどんな工事を担当したいかを記載すれば、施工管理として任せられる工事の種類を想像しやすくなるでしょう。

建設業界の未経験者が転職で書くべき志望動機の例文

私が建設業界に興味を持ったきっかけは、海外のインフラを支える日本の建設企業の仕事を見たことです。
大学1年生の夏休みにアジアに行った際に、タイの街中で大規模な観光施設を建設する工事がありました。
日本のみでなく先進国・新興国問わず活動の幅を広げている貴社を知り、自分も建設業に関わって、海外のインフラを支えたいと思うようになりました。
大学時代はバイトリーダーとして、バイト先の従業員をまとめていた経験があります。売り上げアップを目標に現状の課題と対策を検討して、1ヶ月の売り上げを3%あげることに成功した実績もあります。
施工管理として、工事全体を管理しながら日本内外で活躍できる人材を目指します。

建設業界が未経験の人は、なぜ自分が建設業界に興味を持ったかを詳しく説明することが重要です。

建設業界を知ったきっかけや、その中で応募企業の名前を知るまでの経緯をまとめましょう。

また、どの職種を目指すかによってアピールできる要素が異なります。

施工管理の場合は、マネジメント力やコミュニケーション力をアピールして、志望動機をまとめましょう。

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職種別の履歴書の志望動機に書くべき内容を例文付きで解説

次に、建設業界の職種別で、履歴書の志望動機に書くべき内容を紹介します。

今回紹介する職種はこちら。

  • 営業職
  • 設計士
  • 事務職

それぞれ詳しく見ていきましょう。

建設業界の営業職に転職したい人が書くべき志望動機の例文

建設業界では、新たな工法や建築物の需要を把握して営業を進める必要があるため、持ち前のコミュニケーション力を活かしてどんどん提案していけたらと思います。
私はこれまでの営業経験を通じて、お客様との関係構築やニーズの把握が得意であると自負しています。
前職では、月の営業成績で〇〇を達成した経験もあります。
建設業界は未経験ですが、入社後は建設業界の知識を勉強しつつ、自分のスキルと組み合わせて強みを引き出すつもりです。
前職で培った営業スキルを活かし、クライアントとのコミュニケーションの中に需要を引き出し、課題解決に向けた最適な提案をします。

営業職は、売るサービスが変わるだけなので、どんな業界でも活躍できます。

営業職に求められるスキルは、コミュニケーション力や交渉力です。

他社と差別化するためにも、どんな成績を持っているか、具体的な数値で表しましょう。

建設業界では、どんなことをどう紹介したいか、今ある知識の中でできるだけ明確にアピールするのがおすすめです。

設計士に転職したい人が書くべき志望動機の例文

私は建築の設計に興味があります。
設計士として、インフラ整備の基盤や、将来まで残る大規模な施設の建設に関わる設計図の作成に関わりたいと思っています。
即戦力として働くために、木造建築士、CAD利用技術者試験の資格を取得済みです。
将来的には1級建築士の資格を取得し、より規模の大きな工事の設計図を作成できるよう、実力を磨いていきます。

設計士に転職したい人は、設計業務で活用できる建築士やCAオペレーターに関する資格を取得しておきましょう。

CADに関する資格は複数あるため、応募する会社で利用しているCADソフトの種類を把握してから資格を選ぶのもおすすめです。

設計士としてどう成長したいかを記載し、将来性のある人材として認められる志望動機を作成しましょう。

建設業界の事務職に転職したい人が書くべき志望動機の例文

私は仕事においてサポートする業務に従事したいと思っており、人々の生活を支える建物やインフラを作り上げる建設業界を支えたいと思っています。
建設工事には許可の取得や資材の発注、作業員の給与精算など、事務の面からのサポートが欠かせません。
私は細部に気を配り、建設業で働く人のスケジュール管理を行いつつ、必要な書類を先回りして用意できるよう心がけます。
工事の円滑な進行をサポートすることで、建設業界における事務職として役立つことが可能です。

事務職としてサポートできる業務内容を把握したうえで、自分に何ができるかを明確に説明できています。

事務職は別業界で事務職をしていた人も挑戦できる職種です。

事務職としての経験値がある人はアピールしましょう。

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建設業界の履歴書の志望動機NG事例

ここでは、建設業界の履歴書の志望動機を書く際のNG事例を紹介します。

私は物作りに関わる仕事がしたくて、貴社を志望しました。
入社後は、物作りに関わる仕事に取り組みたいです。

大学時代はレストランでアルバイトをしていたため、マネジメント力やコミュニケーション力を磨きました。
身につけたスキルを活用して、貴社では大型の工事に関わりたいと思っています。

内容に不明瞭な点が多く、会社に入ってどんな職種に挑戦したいのか、どんな仕事がしたいのかが分かりません。

入社の理由は、できるだけ明確に、分かりやすくまとめるのが重要です。

目指す職種やキャリアビジョン、どんな仕事をどんな期間で取り組みたいかなど、数字を含めて説明するのが良いでしょう。

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まとめ

今回は建設業界の履歴書の作成方法として、条件別や職種別に例文付きで書き方を紹介しました。

履歴書を作成する際は、志望動機に書くべき要素や、自分のスキルの棚卸し、将来のキャリアピジョンをはっきりさせてから取り組むことが重要です。

今回紹介した例文を参考に、履歴書を作成してみてください。

より精度の高い履歴書を作成したい人は、転職エージェントに登録して、書類の添削指導を受けるのがおすすめです。

採用担当者が「欲しい」と思う履歴書を作成し、転職を成功させましょう。

この記事の監修者
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萩 祐太キャリアコンサルタント
業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

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