【建設業界における服装の変化】施工管理技士の服装と必需アイテムについて

近年ではIT化や働き方改革などにより、少しずつですが旧態依然とした建設業界も変わりつつあり、施工管理技士の働き方から服装まで、昔の建設会社と今の建設会社では少しイメージが異なるかもしれません。
特に施工管理技士といえば、現場で直接作業をするわけではないため、決められた作業着に限定せずに、施工管理技士も今の時代に合った服装を身に付けるべきだと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?本記事は施工管理技士の服装についてご紹介させて頂ければと思います。
施工管理技士(現場監督)の服装とは?
まず施工管理技士の服装は、決まりや規定はございません。一般的に現場では、作業服か、スーツの上に作業服を着ます。もちろん、所属する企業ごとに服装の規定は異なりますが、服装について堅苦しい縛りがある建設会社は減ってきました。現場と社内で違う服装をする方も多くいます。
しかし、施工管理技士は現場作業を手伝う機会が少ないとはいえ現場の指揮監督業を行うため、多少は服が汚れてしまう可能性がありますので、昔も今も変わらず作業服の方が大半です。作業服の他、ヘルメット、腕章、手袋、安全靴、ハーネス、マスクなどを着用いたします。
また、施工管理技士は現場責任者として、行政機関の方や顧客の人と会う場合がございます。その場合、作業服の下にスーツを着ます。スーツの中身は、ワイシャツにネクタイを着用し、作業服を上に来ます。ヘルメット、腕章も忘れずに着用します。
近年では女性の施工管理技士が増えています。以前の建設業界は男性中心だったこともあり、男性用サイズのものしか支給されない、薄着の作業着は透けてしまう、といった女性の悩みをよく耳にしました。しかし、女性の施工管理技士が増加したことで、女性用サイズの作業服も着実に増えてきております。さらにはコーディネートを楽しむことができるお洒落な作業着や、女性の体形に適したシルエットがタイトなものなど種類が非常に豊富です。もちろん施工管理技士に限らず、建設会社があらゆるポジションにおいて、女性の雇用を積極的に行っているため、時代の変化に応じて施工管理技士や職人の服装も変わりつつあるのです。
施工管理技士の必需アイテムとは?
施工管理技士の必需アイテムは、ペン、三角スケール、メジャー、野帳、デジタルカメラ、電卓、セキュリティカード、図面、スマートフォン、タブレット端末(iPad)などになります。近年では、図面もICT化してきていますので、紙からiPadなどのタブレット端末に移行をしてきている企業もございます。
タブレット端末であれば、全てのデータ管理も楽になりますし、今後は更に普及していくと考えられます。デジタルカメラによる撮影も、近年ではスマートフォンの撮影に変わってきています。スマートフォンのカメラ画質は非常に良く、なんといってもデータのやり取りがスムーズですので、おすすめです。
夏場に活躍する新兵器空調服とは?
夏場の新兵器と言えば、空調服です。昨年は猛暑の影響もあり、日本中で空調服がとても売れました。店頭に並べばすぐに売れてしまい売り切れ続出でした。そもそも空調服とは、電動ファン付きのウェアになります。
空調服は、長袖、ベスト、半袖と3種類に分かれています。空調服で一番涼しいのは、ベストタイプです。私も実は、長袖タイプで作業をした経験がありまして、十分に涼しいことは間違いないのですが、ベストタイプは、袖口と首元から大量に空気が抜けて涼しさがさらに増します。
要するに空気の通り道がはっきりしている方が、涼しさを感じやすいです。長袖タイプのデメリットとしては、袖が膨らんでしまいます。
私も実際に経験して細かい作業をするときに、とても手元が見づらく作業しにくかった記憶がございます。半袖、ベストタイプは袖が膨らまないので、細かい作業をするときも袖を気にせず作業に専念できます。
ここで一点、半袖、ベストの空調服の注意点としては、現場サイド側、企業側のルールとして、長袖の着用が義務付けられている場合があるということです。
その場合は、長袖の空調服を購入して着用してください。私自身、施工管理技士として空調服を着用していましたが、着用しているときとしていない時では、汗の出る量が全く違いました。
服装と必需アイテムで施工管理の仕事をより快適に
近年の施工管理技士の業務は、どんどん快適に働きやすくなってきています。服装も夏場では空調服を導入している企業様も増えてきています。
他にも夏場対策のアイテムも出てきています。汗のべたつきを防ぐ吸汗速乾だけでなく、不快なニオイをおさえる消臭テープ付きのポロシャツやコンプレッション、空調服の着用ができない現場でもアイスベストもございます。作業服だけでも施工管理技士の快適さは大いに変わってきています。
必需アイテムの中でも大きな変化が出てきています。近年は、IT化がどんどん進んできています。図面は紙からタブレット端末に変わることにより、天候に対して強くなりますし、ネット環境に繋がっていれば、データの上書きも複数人で行うことが可能です。スマートフォンの性能向上により1台で何役もこなすことができます。建設業界も快適で効率的に業務をこなす為に、IT化待ったなしといったところでしょうか?
まとめ
施工管理技士として働いてる方も、これから目指そうとしている方も服装やアイテムがより良いものに変わるだけで、働きやすく快適になります。
皆さんが抱いているイメージからすれば建設会社も少しずつ変わりつつあり、服装の自由も広がり、働き方もホワイト企業が増えてきております。
建設業界では人手不足で悩んでいらっしゃる企業様も多いかと存じますが、この記事を閲覧して頂いた採用企業様は、他社ではなく自社を選んでもらえるアピールポイントの1つとして作業服を工夫されてみてはいかがでしょうか。
施工管理技士や職人の方々がより快適に働ける環境を「服装」で提供するだけで、人材採用力、社員定着率、企業ブランド力の向上に繋がります。