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一人親方のピンハネとは? 実態と対処方法をわかりやすく解説

一人親方のピンハネとは?実態や違法性、対処方法をわかりやすく解説

転職 職人・一人親方

一人親方が直面しやすい問題の一つに「ピンハネ」があります。給料の一部が不当に差し引かれる実態は、働く職人にとって大きな悩みです。

しかし、ピンハネが必ずしも違法とは限らず、契約内容や控除の透明性がポイントとなります。

正しい知識を持ち、適切に対処することが重要です。

そこで今回は、一人親方のピンハネの法的な問題点や解決策などを詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者
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萩 祐太キャリアコンサルタント
業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

一人親方のピンハネとは?多発している実態も解説

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ピンハネの基本概念と中間搾取の意味

ピンハネとは、他者が得るべき報酬や財産の一部を不当に抜き取り、自分の利益にする行為を指します。

建設業界では、一人親方が元請けから受け取った金額の一部を、労働者に渡さず自分の収益とする場合などが典型例です。これは中間搾取とも呼ばれ、労働基準法の観点から違法になる場合がありますが、経費や管理費の適正な控除と区別する必要があります。

透明な契約と説明がない場合、ピンハネと疑われやすいでしょう。

一人親方におけるピンハネの典型例

一人親方が請け負った仕事の報酬から、実際に働く職人に支払う賃金を減らし、その差額を自分の利益として残すケースが典型的です。

例えば、元請から日当1万8000円の報酬を受けながら、職人には1万2000円しか支払わず、中間の6000円分を取ることが当てはまります。こうした行為は労働者に実質的に不利益を与え、労働基準法に抵触する恐れもあります。

契約書に明記や説明がない場合、トラブルに発展しやすいでしょう。

ピンハネと合法的控除の違い

ピンハネと見なされるかどうかは、給与から控除される費用の正当性や透明性がカギです。合法的な控除には、労働保険料や材料費、経費、管理費などが含まれ、これらは契約時に明示され、労働者の理解と同意があることが求められます。

一方、説明なく不当に報酬から差し引く行為はピンハネとして違法です。給与明細や契約書で差引項目が明確にされているかが、合法性の判断ポイントになります。

上記のように、一人親方のピンハネは労働基準法に違反する違法行為です。具体的には6条の中間搾取の排除によって、ピンハネは禁止されています。

しかし、建設業界ではピンハネが横行しているのが現実です。なぜなら、建設業界では現場の仕事をたくさん持っている人が強い立場にあるため、仕事が足りない職人が低い報酬でも工事を請けざるを得ない状況にあるからです。

このようなケースでは、一人親方が元請け業者に営業をかけて獲得した案件を、そのまま職人に安い金額で発注するといった形で中間搾取が行われています。

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ピンハネが違法となるケースと判断基準

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ピンハネを解決するには、自分の報酬が搾取されているか把握する必要があります。そこで以下では、ピンハネが違法となるケースと判断基準について解説します。

労働基準法における中間搾取の禁止規定

労働基準法第6条では、「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」と規定されています。

これは、中間搾取、いわゆるピンハネを禁止するもので、他者の労働に介入し、その賃金や報酬の一部を不当に搾取する行為を禁じるものです。

許可された職業紹介や労働者派遣事業などの例外を除き、労働者と使用者間に無断で介入し利益を得ることは違法で、違反者には1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

不透明な給与控除の問題点

給与からの控除は、労働契約や就業規則に基づき労働者に明示されている必要があります。不透明な控除や説明不足は、ピンハネとみなされやすく、労働者に不利益が生じるため問題視されます。

特に中間者が勝手に報酬の一部を差し引く行為は、正当な控除でない限り違法です。労働者は給与明細や契約書で控除項目を確認し、不明な点は労務監督署などに相談することが望ましいです。

契約違反や説明不足の場合の法的リスク

契約違反や労働者への不十分な説明は、労働基準監督署などの調査対象となり、行政指導や罰則のリスクが高まります。

労働契約書や給与明細に記載されていない控除は無効とされることも多く、一方的なピンハネは解決のための損害賠償請求や刑事告発に発展する可能性があります。

労働者が十分な情報を得られない状況は、合法的な労務管理とは言えません。

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ピンハネの実態と現場の問題点

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建設業界に多いピンハネの背景

建設業界では多重下請け構造が一般的なため、仕事を受注する一人親方が元請けや上位の親方から仕事を受け、その報酬の一部を職人に渡さずに搾取するピンハネが横行しています。

仕事が不足している職人側は報酬が減っても仕事を受けざるを得ず、力関係で弱い立場に立たされやすいのが背景です。

近年では偽装一人親方問題や法整備の強化も進んでいますが、依然として不透明な取引が課題となっています。

仕事の受注力と立場の力関係

建設業界では仕事を多く持つ元請けや親方が強い立場にあり、受注力があるほど自身の条件を押し通すことが容易です。

弱い立場の職人は報酬削減や過酷な労働条件を受け入れざるを得ず、これがピンハネの温床となります。

報酬の不透明さや契約内容の曖昧さも加わり、職人は不公平な扱いを受けやすく、交渉力の不足が改善を困難にしています。

職人が抱える実際の悩みと事例

職人の多くは自分の働き分の報酬が正当に支払われないピンハネに悩んでいます。例えば、月に数十万円の差額を不当な形で搾取されるケースや、仕事量に見合わない低賃金で契約を続けざるを得ない実態があります。

法的な知識や相談先がわからず泣き寝入りする人も多く、精神的・経済的な負担が深刻です。そこで一部の職人は、法人化などで対抗策を講じています。

ピンハネと思ったときの具体的な対処法


ここまでピンハネか判断するポイントを紹介してましたので、以下では実際にどうすればピンハネであることを確認できるのかを解説します。

契約書や給与明細の確認ポイント

ピンハネが疑われる場合、まずは契約書と給与明細を詳細に確認しましょう。

契約書には報酬の支払い条件や控除項目が明記されているか、給与明細には支払われた金額の内訳や保険料、交通費、手当などが記載されている必要があります。不明瞭な控除がないか、金額の乖離がないかを注意深くチェックし、説明がない控除があれば疑いの根拠になります。

給与明細は法律で交付が義務付けられているため、発行を拒否される場合は違法の可能性があるため、必ず入手しましょう。

労働基準監督署や労働組合へ相談する方法

ピンハネの疑いが晴れない場合は、労働基準監督署への相談が効果的です。監督署は労働基準法違反の事業主に指導や是正勧告を行う権限を持ち、匿名での相談も可能です。

また、労働組合に加入している場合は相談窓口を活用し、集団交渉の力を借りることで改善を図ることもできます。具体的な証拠や状況説明を整理してから相談に臨むことが重要です。

法律の専門家や支援団体を活用する法

労働問題に詳しい弁護士や社会保険労務士、労働相談センターなど専門家に相談することで、法的なアドバイスや交渉戦略を得ることが可能です。

違法行為の証明や賃金請求のための書類作成支援も受けられ、トラブル解決に向けて心強いサポートとなります。

支援団体は無料相談や援助サービスを提供しており、費用面の不安も軽減できるでしょう。

協力業者間のコミュニケーション強化

ピンハネ防止には、協力業者間での透明な情報共有と信頼関係の構築が鍵となります。契約内容や報酬支払いの実態を定期的に確認し合い、不審な点や不透明な控除を早期発見できます。

コミュニケーションチャネルを確保し、不明な点を積極的に話し合うことでトラブルの芽を摘むことも可能です。また、複数業者と連携し公平な取引環境を作ることも重要です。

もし「ピンハネかも?」と思ったら周囲の身近な仲間に聞くのも良い手段の一つですが、収入のことを聞くのは失礼だったり、そもそも聞きづらかったりするかもしれません。そうした場合、弊社「ビーバーズフリーランス」のような建設業界のエージェントに相談し、工期や工種などを伝えることで報酬の相場観を調べることができます。

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転職も一つの選択肢

自分の報酬が相場よりも低いと感じた場合は、思い切って転職や独立を考えるのも一つの手段です。まず転職ですが近年、さまざまな転職エージェントや転職サイトがあり、そのようなサービスを使うことで比較的、簡単に転職先を探すことができます。

なかでも建設業界に特化したものを選ぶことで、より高収入、好待遇、また、数多くの求人を探すことができます。独立に関しては職人としての技術だけではなく、営業力が必要です。

一人親方の多くは案件を取ることに苦労しているので、営業が得意な方であれば、どんどん工事を受注して、今よりも高い収入を目指すことができます。今の収入が低くて不満に思っている方は、ぜひ一度ビーバーズにご相談ください。

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一人親方として健全に働くための重要ポイント

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契約の透明化と明確な報酬設定

一人親方としてトラブルを防ぐには、契約書を必ず作成し、業務内容や報酬金額、控除内訳、支払い日、追加費用の有無などを事前に明示しておくことが大切です。

曖昧な契約は報酬の未払い・遅延やピンハネの温床となるため、必ず口約束や一方的な指示ではなく書面で残しましょう。

透明性のある報酬設定は、元請けから受け取る金額、実際に支給する工賃や控除項目も正確に管理し、仕事後にトラブルが起きない土台となります。

自己防衛のための知識習得と情報共有

建設業界は法律や業界ルールが頻繁に変わるため、最新情報をキャッチアップし続けることが極めて重要です。業務委託や請負・下請法、社会保険、税務の知識も定期的に学び、自分のリスクマネジメントに役立てましょう。

講習会やオンラインセミナー、業界団体の勉強会に参加すると最新の情報やノウハウを得られます。また、同業者同士で意見や情報を積極的に交換することも、リスク防止や事業の幅を広げるのに有効です。

労災保険など社会保障制度の利用

一人親方は雇用保険・健康保険が適用されず、ケガや病気へのリスクが大きい立場です。そこで、労災保険特別加入制度を活用すると、業務中や通勤時の事故・病気に対して補償が受けられます。

保険加入は自ら申請フォームや組合を通じて行い、費用も経費計上可能です。治療費や休業給付、後遺障害や死亡時の保障など幅広い制度があり、安心して現場で働くうえで必須の備えとなります。

信頼できる取引先や仲間づくりの重要性

健全な事業運営のためには、仕事の品質を守り、納期や約束を徹底して守ることで取引先との信頼関係を構築することが重要です。長期的なパートナー関係や紹介による新規案件獲得につながり、仕事の安定や収入向上の土台となります。

また、同業者とのネットワークがあれば、繁忙期の助け合いや情報交換、新しい技術や仕事のチャンスにも恵まれます。誠実な対応とコミュニケーションが、一人親方としての信用と安定した働き方の要です。

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ピンハネ対策よりも法人化した施工会社で働こう


ピンハネはどこの会社でも起こる可能性があり、実際に行われているかどうか確認するのが難しいものとなっています。特に法人化していない個人事業主の親方の下で働く場合、よりその可能性は大きくなります。

昨今の国家の動きとして、

  • 偽装一人親方対策のための法整備を含めた厳格化
  • 一人親方の保険未加入者に対する規制強化(例:グリーンサイトや建設キャリアアップシステムなど)

など、多重下請け構造解消のためのあらゆる施策が行われています。また、一人親方に対する税務面の規制強化等として、2023年5月にはインボイス制度導入も近づいてきています。

一人親方が一人親方として働くことがどんどん厳しくなっている時代です。ですから、そもそも一人親方のピンハネに悩むよりも、株式会社として堅実な経営を行っている施工会社で正社員として働くか、ご自身が法人化するほうが確実なピンハネ対策になります。

転職の際には、業界に特化した転職エージェントに相談すると、条件のいい求人を見つけやすくなります。また、一人親方で法人化を検討されている方であれば、法人化後の仕事探しはビーバーズウィズダムを利用することでサポートできますので、ぜひ検討してみてください。

一人親方のピンハネのまとめ

ここまで一人親方の下で働く職人の方に向けて、ピンハネの解決策などについてご紹介してきました。ピンハネは中間搾取に該当し完全に違法なので、自分の親方が行っているとわかった場合は労働基準監督署などに相談するなど適切な対応をとりましょう。

ただし、ピンハネかどうかわからない場合には、給与明細をもらったりして確認する必要があります。ただ、簡単には確認できない場合も多いので、一番確実な方法は法人化している会社に転職することです。

転職することで報酬に疑問を持つことなく働くことができるようになります。転職の際には建設業界に特化した転職エージェントに相談することで、条件がいい求人を見つけやすくなります。

現在の報酬に納得がいっていないという方は転職も視野に入れて、一度ビーバーズにご相談ください。

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萩 祐太キャリアコンサルタント
業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

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