第二新卒は総合職に転職できる？必要な能力と成功するコツ、注意点を解説

総合職とは、企業の中核を担う重要な業務を行う職種で、管理職や幹部候補として期待されることが多いのが特徴です。総合職は、主に事務系と技術系の2つに大別され、事務系は人事・総務・経理などの管理部門や営業部門などを、技術系は製品やサービスの開発・設計などを担います。

第二新卒者が転職する際に、これまでの経験を活かして総合職への転職を目指したいという方も多いのではないでしょうか。

総合職へ転職するには、市場のニーズに応じたスキルセットの構築やコミュニケーション能力の向上、業界知識の深化が不可欠です。また、自己分析を通じて自身の強みと弱みを把握し、それを総合職への転職に活かすことも重要なポイントとなります。

そこで今回は、第二新卒が総合職に転職するために必要な能力と成功するコツ、注意点を徹底解説します。これから第二新卒で総合職を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

第二新卒とは？第二新卒が直面する転職市場の現状

第二新卒とは、新卒入社からおおむね3年以内に退職し、正社員として再就職する人のことを指します。明確な定義はありませんが、短期間で最初の就職先を辞めて転職する人を指すのが一般的です。

通常、大学卒業後に離職するため、基本的に25歳前後が該当します。

第二新卒が直面する転職市場の現状

転職市場における第二新卒の現状は、大卒者の約3割が第二新卒に該当し、新規学校卒業就職者の3年目までの離職率は全体の31.2%となっています。また、1年間で新たに第二新卒になる人は約5万4,000人に上ります。

第二新卒として転職するメリットとデメリット

第二新卒として転職するメリットには、柔軟性を評価されること、職種や業界を変更しやすいこと、より良い条件の企業へ転職できる可能性があることなどが挙げられるでしょう。

一方で、デメリットとしては、すぐに辞めてしまうと思われること、即戦力ではないと見なされること、第二新卒を歓迎する求人が少ないといったことがあります。

しかし、近年の転職市場では第二新卒の需要が高く、多くの企業が積極的に第二新卒を採用しているのが事実です。特に、20代前半～中盤の年齢層に対しては、企業の84.2%が積極的に採用すると回答しており、転職者も回復傾向にあります。

このように、第二新卒は転職市場で有利な立場にありますが、成功するためには自分の強みを理解し、適切な準備と戦略が必要です。第二新卒としての転職を考えている場合は、これらの点を踏まえて計画的に行動することをお勧めします。

第二新卒は総合職に転職できる？具体的なステップ5つを解説

第二新卒でも総合職に転職することは可能です。以下に、第二新卒が総合職に転職するための具体的なステップを解説します。

1.自己分析を行う

第二新卒の方が総合職へ転職する際には、まず深い自己分析が必要です。なぜなら、自己分析を行うことで、ご自分の強みや弱み、キャリアの目標が明確になるからです。

ただし、自己分析を行う際は、ご自身の主観が入ると適切な判断ができない可能性があります。そこで、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談して、プロの第三者目線で分析することをおすすめします。

総合職への転職を成功させるためには、市場のニーズに応じたスキルセットの構築やコミュニケーション能力の向上、業界知識の深化が不可欠です。自己分析を通じて自身の強みと弱みを把握し、それを総合職への転職に活かすことも重要なポイントです。

2.業界研究と企業選定を行う 

第二新卒の方が総合職に転職する際、業界研究と企業選定は非常に重要なステップです。業界研究では、ご自分が興味を持っている業界の動向や市場のニーズ、求められるスキルセットについて深く理解することが求められます。また、企業選定では、自分のキャリア目標や価値観に合致する企業を見つけることが重要です。

第二新卒を積極的に採用している企業や、ご自分のスキルが活かせる企業を中心にリストアップし、それぞれの企業文化や求める人材像を研究しましょう。転職エージェントを活用することで、自分に合った求人を見つけやすくなり、履歴書の添削や面接対策などのサポートを受けることができます。

転職活動では、自己PRや面接で聞かれる可能性のある質問に対して、事前に答えを用意しておくことが大切です。そこで、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談し、模擬面接を繰り返し、面接に慣れておくことも大切です。

3.履歴書と職務経歴書を準備する

第二新卒の方が総合職に転職する際には、履歴書と職務経歴書の準備も重要な要素です。履歴書では基本情報を明確にし、職務経歴書ではこれまでの経験やスキルを具体的に示すことが求められます。

まず、履歴書には個人情報、学歴、資格などの基本的な情報を正確に記入しましょう。職務経歴書では、これまでの職務内容を詳細に記述し、特に成果を上げたプロジェクトや貢献した点を強調します。また、自己PRセクションを設けて、自分の強みや総合職で活かせるポテンシャルをアピールすることも大切です。

書類選考を通過するためには、履歴書と職務経歴書を丁寧に作成し、自分の経験やスキルがどのように総合職にマッチするかを明確に示すことが重要です。そこで、転職エージェントを活用して、書類の添削や面接対策のアドバイスを受けるのがおすすめです。

4.求人に応募して面接を受ける

第二新卒の方が総合職への転職で面接を受ける際の重要なポイントは、自分のやる気とポテンシャルを採用担当者に伝えることです。面接では、応募者がその企業にどれだけ入社したいと考えているか、また入社後にどれだけ成長が見込めるかを採用担当者が評価します。そのため、志望動機を明確にし、応募企業での業務内容を十分に理解した上で、その仕事を希望する理由を具体的に伝えましょう。

採用担当者は、社会人経験が浅い第二新卒者の場合、特筆すべき実績やスキルよりも、応募者のやる気と成長の可能性を重視する傾向にあります。そこで、面接の際には、入社後の成長に必要な素直さや思考力、自主性、根気強さなどをアピールすることが重要です。また、服装や髪形などの身だしなみも、社会人としての振る舞いや判断力を示すために重要なポイントと言えるでしょう。

転職を希望する企業の書類選考に通過したら、面接を受ける前に、転職エージェントのキャリアアドバイザーの模擬面接を受けることをおすすめします。

5.内定が出たら入社の準備を行う

書類選考や面接を通過して内定をもらったら、入社に向けての準備を始めます。まず、入社日や勤務条件などの詳細を確認し、必要な書類があれば提出期限までに準備しましょう。次に、新しい職場で求められるスキルや知識があれば、事前に学習しておくことが大切です。

また、入社後に良好な人間関係を構築するために、自己紹介の内容を考えたり、ビジネスマナーを身につけておくことも大切です。さらに、内定をもらった会社の社内規定も事前に把握しておきましょう。

これらのステップを踏むことで、第二新卒でも総合職への転職を成功させることが可能です。転職は自分のキャリアを大きく左右する重要なステップですので、じっくりと時間をかけて準備を進めましょう。

第二新卒者が総合職への転職を成功させるために必要な能力6つ

総合職への転職を成功させるためには、いくつかの重要なスキルが必要です。以下に、特に重視されるスキルを解説します。

1.コミュニケーション能力

第二新卒で総合職へ転職する場合、異なる部署やチーム間のコミュニケーションに慣れていないことも多いでしょう。そこで、積極的に異なる部署の人々と交流し、多様な考えを理解しようとする姿勢が必要です。

また、第二新卒の方は、プレゼンテーションや会議での発言に不慣れなケースもあります。これらを鍛えるためには、信頼できる先輩社員や上長からフィードバックを積極的に求めることが大切です。

このような姿勢は、コミュニケーション能力を高めるだけでなく、周りからの評価にも影響する重要な要素です。そこで、自己改善の意欲と周囲からの学び、成長するための姿勢を保ち続けるようにしましょう。

2.マネジメント能力

第二新卒の方が総合職への転職を目指す場合は、マネジメント能力を高めることがキャリアの成功につながります。

ただし、第二新卒で転職してすぐは、チームリーダーシップとプロジェクト管理の経験も少ないことが多いでしょう。そこで、実際のプロジェクトを通じて、小規模でもリーダーシップを発揮する機会を積極的に求めることが重要です。また、時間管理や優先順位付けのスキルも重要となるため、明確な目標設定を行い、計画を実行していきましょう。

マネジメント能力には、前述したコミュニケーション能力や、良好な人間関係の構築も重要な要素となるため、積極的な姿勢と責任ある行動をとることが重要です。

3.柔軟な思考力

第二新卒の方が総合職への転職で成功するには、柔軟な思考力で変化に対応し、新しい状況や問題に適応する能力が必要です。この能力は、新しい環境や異なる業務に迅速に適応し、創造的な解決策を見出すために役立ちます。

ただ、第二新卒の方の場合は、学校や前職での経験に固執してしまい、新しいアイデアやアプローチに抵抗を感じることがあるかもしれません。この課題を克服するためには、自分の知識や経験に囚われず、常に学び続ける姿勢を持つことが大切です。

そこで、常に異なる視点から物事を客観視したり、失敗を恐れずにチャレンジすることで、柔軟な思考を育むことが可能です。もし失敗したとしても、次の行動に活かすことで、思考の幅を広げることにつながります。

4.粘り強い忍耐力

第二新卒の方が総合職へ転職する際には、粘り強い忍耐力も必要な資質です。特に第二新卒の方は、新しい環境や業務に対して遅れを取り戻そうとする焦りが出がちです。この焦りは、短期間での成果を求めすぎることによってもたらされることが多く、結果としてストレスや挫折感を感じやすくなります。

そこで、ご自分の目標を長期的な視点で設定し、小さな成功を積み重ねていくことが重要です。また、目標達成に向けての進捗を定期的に振り返り、自己の成長を確認することで、モチベーションを維持することができます。

仕事をする上で重要なことは、自分自身に対する信頼を持ち、困難に直面したときにも前向きな姿勢を保つことです。このような小さな成功と経験を積み重ねることで、自然と忍耐力が強化され、キャリアの成功につながります。焦らずに、ご自身の目標に向かって、毎日の仕事に取り組みましょう。

5.自己改善と向上心

第二新卒の方が総合職への転職に成功させるには、自己改善と向上心が不可欠です。第二新卒の方は、自己評価が難しいことや、どのスキルを向上させるべきかの判断に迷うことがあります。そこでまずは、ご自分の強みと弱みを客観的に評価することが重要です。転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談しながら自己反省を行い、フィードバックを積極的に求めることで、自己認識を深めることが可能です。

ここで注意すべきポイントは、自己分析をご自身の主観で行わないことです。自己分析を適切に行うためには、第三者（身近な家族も除く）からの客観的な視点が必要となります。そこで、転職エージェントを上手く活用して、ご自分の強みと弱みを顕在化し、自己改善と向上心を育みましょう。

6.語学力

総合職への転職を目指す第二新卒の方にとっては、語学力も非常に重要なスキルの一つです。グローバルに展開する企業では、特に英語の能力が求められることが多く、TOEIC700点以上を目安にする企業も少なくありません。また、中国語など他の言語が話せると、さらに評価される可能性が高まるでしょう。

上記のような能力は、総合職として多様な業務に対応し、キャリアを築いていく上での基盤となるため、転職活動ではこれらのスキルを自己PRや面接で具体的にアピールすることが重要です。また、これらのスキルは経験や学習を通じて磨くことができるため、転職前に準備を進めておくと良いでしょう。

第二新卒者が総合職への転職に成功するコツ7つ

第二新卒者が総合職への転職に成功するためのコツは、以下のポイントに注意して行動することが重要です。

1.自己分析を徹底すること

第二新卒の方が総合職への転職に成功するためには、自己分析が非常に重要です。自己分析では、ご自分の強みや弱み、価値観、キャリアの目標を理解するために行います。

自己分析のやり方としては、SWOT分析（Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats）を使うといった方法がありますが、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談して、第三者目線で客観的な分析を行ってもらうことをおすすめします。

なぜなら、プロフェッショナルな第三者目線で自己分析をしてもらうことで、適切な分析に期待できるだけではなく、ご自身では気付くことができない「本当に自分に合った職種」に出会える可能性があるからです。

2.市場調査を行うこと

第二新卒の方が総合職への転職を成功させるには、ご自身が希望する業界の動向や求められるスキル、職種の需要を調査することが必須となります。

業界や市場の情報は、オンラインの求人情報や業界ニュース、専門家の記事などから得ることが可能ですが、特定の企業や地域の情報を収集するのは容易ではありません。

そこで、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。転職エージェントを活用することで、ご自身の経験やスキルに合った求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、転職活動全般にわたって支援してくれます。また、非公開求人へのアクセスや、企業との交渉を代行してくれることもあり、転職活動をより効率的に進めることが可能です。

3.履歴書・職務経歴書をブラッシュアップすること

第二新卒者が総合職への転職を成功させるためには、履歴書と職務経歴書のブラッシュアップが重要です。まず、履歴書では学歴や職歴を正確に記載し、志望動機を具体的に書くことが求められます。特に、前職での経験やスキルをどのように活かせるかを明確に示すことが大切です。職務経歴書では、具体的な業務内容や成果を簡潔にまとめ、自分の強みやアピールポイントを強調します。これにより、採用担当者に自分の価値を伝えることができるでしょう。

履歴書や職務経歴書をブラッシュアップする際は、転職エージェントの活用がおすすめです。なぜなら、転職エージェントは、求人情報の提供だけでなく、履歴書や職務経歴書の添削なども無料でサポートしてくれるからです。

特に、第二新卒の方の場合は前職を退職した理由をポジティブに書く必要があるため、キャリアアドバイザーからのアドバイスを受けることをおすすめします。

4.面接対策をすること

第二新卒の方が総合職への転職を成功させるためには、面接対策が必須です。面接では、前職での経験やスキルを、どのように新しい職場で活かせるかを具体的に説明することが求められます。また、志望動機や自己PRをしっかりと準備し、企業が求める人物像にご自分合致していることをアピールしなければなりません。

そこで転職エージェントを活用し、模擬面接を重ねて、質問に対する回答をスムーズにできるようにしておきましょう。転職エージェントは、面接対策のサポートも無料で提供してくれるだけでなく、希望する業界や企業の情報も教えてくれるため、より効果的な面接の準備と対策が可能です。

5.ネットワーキングを活用すること

第二新卒の方が総合職への転職を目指す際に、ネットワーキングを活用して新しい人脈を築き、業界の人々と交流することで、未公開の求人情報を得たり、推薦状をもらえる可能性があります。

具体的には、LinkedInなどのプロフェッショナルネットワークを活用するのがおすすめですが、その他にも業界のイベントやセミナーに参加したり、OBやOGを訪問するといった方法もあります。

ご自身の環境を踏まえた上で、適切な方法を取り入れてみましょう。また、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。

6.転職エージェントを活用すること

第二新卒に特化した転職エージェントを利用することで、自分に合った求人を見つけやすくなります。また上記のように、履歴書の添削や面接対策などのサポートを受けられるため、転職活動をスムーズかつ効率的に進めることが可能です。

ただし、転職エージェントを選ぶ際には、第二新卒者向けのエージェントを選んだり、ご自身が転職したい業界に特化したエージェントに登録するなど、いくつかのポイントがあります。

そこでまずは、Webサイトなどで３〜5社程度の転職エージェントを選んで複数登録し、ご自身に合いそうなキャリアアドバイザーが在籍しているエージェントに絞り込むのがおすすめです。

7.ポテンシャルをアピールすること

第二新卒の場合はポテンシャル重視の採用が多いため、経験に不安がある場合でも、未経験者歓迎の求人を探し、自己PRを工夫してアピールすることが大切です。

そこで転職エージェントを活用して深い自己分析を行い、履歴書や職務履歴書で熱意と意欲を示しましょう。そして、模擬面接で柔軟性や適応力を磨き上げ、ビジネスマナーや適切な服装などをチェックしてもらい、プロフェッショナルな印象を与えられるようにすることが大切です。

これらのコツを押さえ、計画的に転職活動を進めることで、第二新卒者でも総合職への転職を成功させることができます。自分のキャリアをしっかりと見据え、積極的に行動していきましょう。

第二新卒者が総合職に転職する際の注意点

第二新卒者が総合職に転職する際に注意すべき点を以下で解説します。

職種や配属先が未定の場合があること

総合職の採用では、職種や配属先が未定であることがあります。希望する職種や勤務地が明確な場合は、ポジション採用をしている企業を探す方が適しているかもしれません。

ポテンシャル重視の採用が多いこと

第二新卒の場合、経験よりもポテンシャルを重視する採用が多いです。そこで、未経験者歓迎の求人を探し、自己PRを工夫してアピールすることが大切です。

応募倍率が高い可能性があること

第二新卒や総合職の求人は人気が高く、応募者が集まりやすいため、倍率も高くなる傾向にあります。そこで、興味を持った企業には積極的に応募するようにしましょう。

配属先が入社後に決定するケースがあること 

配属先が面接中や入社後の研修を通じて決定されることがあります。配属先が気になる場合は、面接時にそのタイミングを確認すると良いでしょう。

転職理由をポジティブに伝えること

面接で転職理由を聞かれた際は、ポジティブな内容で伝えることが重要です。ネガティブな理由は避け、成長やキャリアアップを目指す意欲を前面に出しましょう。

退職前に転職先を決めること

退職してから転職活動を始めるのではなく、新しい職場が決まってから退職することをお勧めします。これにより、無職の期間を避けることができます。

これらの注意点を把握し、計画的に転職活動を進めることで、第二新卒者でも総合職へのスムーズな転職が可能となります。ご自分のキャリアプランに合った転職を目指しましょう。

第二新卒が総合職への転職に成功する方法のまとめ

このように、第二新卒者が総合職へ転職するには、徹底した自己分析と業界の市場調査が欠かせません。

また、履歴書や職務経歴書で、自己分析にもとづいた強みや経験をアピールすることも重要です。

そこで転職エージェントを選ぶ際には、ご自身が目指す業界や職種に特化した転職エージェントに相談して自己分析を行い、ご自身の特徴や強みをしっかりと理解してから就職活動を行いましょう。

信頼のできる転職エージェントのサポートを受けながら就職活動を進められれば、就職に関する悩みを解消できるだけでなく、自己分析やヒアリングを通して自分の向いている仕事に気付けるかもしれません。

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