一人親方として成功するには？ポイントを徹底解説

現在企業に勤めている人の中で、一人親方として独立を考えている人も少なくないでしょう。独立することで、自分の裁量で働くことができ、会社員として働くよりも大きな収入を得ることも可能です。

一人親方として独立して成功するためには、そのための準備や仕事の獲得方法などを事前に調べておくと後々スムーズに仕事を進めていくことができます。

この記事では、一人親方として成功するためのポイントや仕事の獲得方法、独立前と独立後に必要な手続きなどをご紹介していきます。

この記事の監修者

萩 祐太キャリアコンサルタント

業界最大手の保険会社での経験と「2級ファイナンシャルプランニング技能士」の知識から金融面のアドバイスも含めたキャリアサポートが可能。職人や施工管理、建設コンサルタントなどのマッチング実績を多く保有している。

一人親方として成功するには？5つのポイント

一人親方として成功するためには、単価の高い仕事を効率よく受注していく必要があります。そのために大切なポイントを5つにわけて解説します。

1.労災保険へは必ず加入する

労災保険に加入しておけば、仕事（通勤）中の傷病に対する補償が受けられますので安心して働けます。また、労災保険に加入していないと受注できない仕事も数多く存在するため、長く活躍するためにも必要です。

「一人親方労災保険特別加入制度」を利用すれば、一人親方であっても労災保険に加入することができますので積極的に利用しましょう。

2.資格取得を怠らず幅広く仕事を請け負う

新規の施主や元請さんから仕事を受けようとする場合に、資格を持っていると一定の技能を持っている証として有利に働きます。

幅広く多くの仕事を受注していくためにも、建築大工技能士や建築施工管理技士などの資格を取得しておくとよいでしょう。

3.営業・交渉スキルを身に付ける

一人親方は、仕事獲得のための営業を自分で行っていく必要があります。新規の仕事の獲得を増やしたり、一件あたりの単価を高くすることしていくことができれば安定して高い収入を得ていくことが可能となります得られます。

そのためにも、本業の技術力だけでなく、営業能力や交渉スキルを身につける必要があります。慣れないうちは、セミナーや研修などを積極的に活用しましょう。

4.従業員を雇う

一人親方として働く場合であっても、従業員を雇用することはできます。人的リソースが増えれば、その分生産性がアップします。結果として、1人では抱えられなかった大きな案件を受けられるなど、売上げアップや事業拡大にもつながるでしょう。

5.仕事を安定して獲得できる体制を作る

必要なスキルを身につけていても、独立直後は一人親方としての実績や信用がないため、なかなか仕事が受注できないかもしれません。

しかし、会社員時代の上司や同僚、知人の業者などの人脈を活用すれば独立直後からでも仕事の受注が可能です。また、職人マッチングサイトを利用すれば新たな人脈を築くこともできます。

新規開拓の営業、人脈の活用、職人マッチングサイトの利用などを積極的に行い、幅広く安定して仕事が獲得できる体制を整えましょう。

一人親方が仕事を獲得する方法5選

一人親方にとって仕事がない、もらえないは死活問題です。そこで、一人親方がどのようにして仕事を獲得していけばよいのか、その方法を5つご紹介します。

1.職人マッチングサイトを利用する

ビーバーズウィズダム

ビーバーズウィズダムは、安定的に高単価の優良案件をスピード感をもって紹介してくれる、建設業者向けの案件紹介サービスです。

条件交渉力が高く、案件進行中もサポートを受けられるといったサービスが充実していますので、安心して案件を受けることができます。

助太刀

助太刀は、自分の職種や居住地を入力するだけで、自分に合った現場や発注者をおすすめしてくれるサービスです。

またLINEのように気軽にメッセージのやり取りができ、いつでもどこにいても条件が合えば仕事をもらえます。

家仲間コム

家仲間コムは、日本最大級のリフォームマッチングサイトです。営業エリアと業種を登録するだけで、見込み客を紹介するメールが届きます。規模の大きな法人だけでなく、一人親方でも登録可能です。

Craft　BANK

CraftBANKは、マッチングの際に専任のスタッフが業者との仲介に入ってくれます。仲介が入るため安心感があり、どこの業者にしようか迷う手間が省けます。

2.求人情報を参考にする

建設会社の採用ページから探す

建設会社の採用ページでは、職人募集・作業員募集をおこなっていることがあります。募集内容を確認し、条件に合うようなら積極的に応募してみましょう。

建設専門の転職求人サイトから探す

建設専門の転職サイトを検索し、求人情報を探すのも良い方法です。

建設業専門の求人サイトでは、建設作業員・解体作業員というように職種に合わせた求人情報を探せます。自分に合った仕事を探してみるとよいでしょう。

ハローワークから探す

ハローワークに登録して、仕事を探すのもオススメです。ハローワークは全国に拠点があり、地域に密着した求人案件を探すことができます。

また、ハローワークでは職歴やスキルを相談しながら求人検索が可能ですので、一度登録しておくとよいでしょう。

3.異業種交流会へ参加する

異業種交流会に参加するのも仕事探しの一つの手段となります。建設業界の関係者が出入りしていそうな交流会を探して参加するとよいでしょう。

建設業界関係者に出会えた際には、自分の経歴やスキルを積極的にアピールすることが大切です。

4.知人から紹介を受ける

知人から仕事の紹介を受けるのもオススメです。知人を介してであれば、発注側の会社からの信用を得やすいというメリットもあります。

将来の案件の獲得につながるよう、日頃から各現場で知り合った関係者と良好な人間関係を築いておくようにしましょう。

5.営業活動をする

独立直後で仕事がほぼ入っていない時は、電話営業や飛び込み営業も大切です。

建設会社の中でもしっかり売上がある企業は慢性的に人手不足となっています。そのため、実際に作業をしてくれる一人親方の話を聞いてくれる可能性は十分にあります。

慣れるまでは難しいかもしれませんが、積極的に営業活動を行っていきましょう。

一人親方になる前にやるべきこと

資金調達やクレジットカード、ローン契約

一人親方として独立すると、会社という後ろ盾がなくなるため社会的信用が低下してしまいます。そのため、銀行からの融資、クレジットカードの作成、自動車等のローン契約は独立前に済ませておくとよいでしょう。

小規模企業共済への加入

一人親方には会社員と違って退職金はありませんが、小規模企業共済に加入することが可能です。小規模企業共済とは国の機関である中小機構が運営する退職金制度です。

老後の資産を確保するためにも加入しておくとよいでしょう。

開業届と屋号名口座の開設

独立したら、まず開業届を税務署に提出する必要があります。開業届を行うことで「一人親方」として社会的に認められます。

開業届が済んだら、屋号名での口座開設も行いましょう。屋号名の口座を持つことで、確定申告がしやすくなる、元請けからの信用が上がるなどのメリットがあります。

建設業界の求人サイト・総合人材エージェント ビーバーズ

2022.05.19

一人親方になるには？事前準備や独立に必要な手続き、注意点を解説

https://beavers.co.jp/blog/3976

一人親方として独立し、高収入かつ自由な働き方をしたい。そんなことを考えつつも、さまざまな不安から一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、一人親方になる方法や注意点、また税金にかかわる新制度についてもわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。一人親方の定義とは一般的に、一人親方とは「建設業などで自分と家族だけで事業を行なう事業主」とされています。家族以外に労働者を雇用した場合にも、条件を満たせば一人親方として認められますが、その特徴として、 個人として、...

一人親方になった後にやるべきこと

名刺をつくる

前述のとおり、一人親方には営業活動・人脈づくりが大切です。その際に、名刺を持っていると、相手に覚えてもらいやすくなり信用度も上がります。

仕事を安定して獲得していくためにもぜひ活用しましょう。

建設業界の求人サイト・総合人材エージェント ビーバーズ

2022.08.30

一人親方に必要な名刺の書き方と注意点！かっこいいデザインも紹介

https://beavers.co.jp/blog/4315

一人親方として営業されている方のなかには「一人親方って名刺いるの？」「長年、付合いがある人から仕事をもらっているし、名刺は必要ないのでは？」という疑問を持っている方もいるでしょう。また、自分の名刺を作成するにしてもどのようなことを記載すればいいかわからない…という方もいらっしゃるかと思います。この記事では名刺を作るかどうかを迷っている一人親方の方や名刺のデザインに迷っている方に向けて、一人親方にとっての名刺の必要性や記載すべき情報、名刺作成におすすめのサービスまでご紹介します。一人親方には名刺...

ホームページを作る

現代ではインターネットを通して仕事を得る機会が増えてきています。そのようなチャンスを無駄にしないために、ホームページを作成しましょう。

そこまで凝ったものでなくてもいいので、シンプルで見やすくユーザーの目に止まりやすいデザインにし、施工方法や施工事例などを掲載したホームページを作りましょう。

領収書の保管

一人親方（個人事業主）であれば、会食費や備品購入費などを経費計上して節税することができます。

経費計上するには領収書の保管が必要になるので、経費として計上したい買い物は領収書をもらって必ず保管しておきましょう。

建設国保、私的年金の活用

建設連合国民健康保険（建設国保）とは、一人親方や従業員5名未満の個人事務所で働く職人などが加入できる同業者国保組合の一つです。国民健康保険（国保）と比べると保険料が安いためオススメです。

また、確定拠出年金や国民年金基金といった私的年金制度を活用すると老後のためのお金を積み立てられるため、これらも加入するとよいでしょう。

青色申告

一人親方として独立すると確定申告が必要です。確定申告には青色申告と白色申告がありますが、一人親方には青色申告がオススメです。

青色申告には、最大65万円の青色申告特別控除が受けられる、家族の給料が全て経費に計上できる、といったメリットがあります。

一方で、手続きが複雑になるというデメリットもありますので、自分で手続きが難しい場合は税理士に相談してみるとよいでしょう。

まとめ

一人親方として成功するには、何よりも行動することが重要になります。求人情報や職人マッチングサイトに登録し、時には自ら異業種交流会や建設会社に足を運ぶことが仕事を得る一番の近道です。

この記事で紹介したノウハウを参考にしつつ、多くの仕事を安定して受注できるルートを確立していきましょう。

また、一人親方は会社員以上に身体が資本となりますので、健康管理も忘れないようにしてください。