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土木施工管理技士が不足!? その理由と給与上昇の背景を解説

土木施工管理技士の年収を年代・地域・業務形態別に徹底比較|資格手当や1000万円を目指すためのコツも解説

働き方やキャリア 施工管理

土木施工管理技士とは、道路やトンネルの整備、上下水道やダムの工事など、土木に関する工事の管理を行う仕事です。

土木施工管理技士は、国民生活のインフラを支える仕事が多いため、仕事の社会貢献度が高く、やりがいのある仕事と言えるでしょう。

土木施工管理技士の仕事は、資格の有無や会社の規模、対応する工事の内容によって年収が異なり、場合によっては年収1000万円以上を狙うことも可能です。

そこで今回は、土木施工管理技士の年収について、資格手当の相場や年代別の年収相場、年収1000万円以上を目指すためにやるべきことを詳しく解説します。

施工管理の仕事に興味を持っている方や、土木施工管理技士の資格を取得したいと考えている方、年収1000万円以上目指したい方も、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者
agent-nomura2
野村 涼キャリアコンサルタント
これまで建設業界を中心に、1000名以上の転職を支援。特に施工管理技士全般と電気主任技術者の領域を得意とする。

土木施工管理技士の平均給与・年収を比較

土木施工管理技士の平均年収は約474万円

土木施工管理技士の平均年収は約474万円となっており、他の業種と比較しても比較的高い水準と言えるでしょう。

以下では、土木施工管理技士の給与や平均年収をカテゴリ別に紹介します。

  • 土木施工管理技士の年代別の平均年収
  • 土木施工管理技士のエリア別の平均年収
  • 土木施工管理技士の業務形態別の平均年収

それぞれ詳しく見ていきましょう。

土木施工管理技士の年代別の平均年収

まずは、土木施工管理技士の年代別の平均年収について解説します。

厚生労働省の運営するjobtagによると、年齢別の土木施工管理技士の平均年収は、以下のグラフで示す金額となっています。

年齢(歳) 平均年収(万円)
20〜24 377.4
25〜29 499.87
30〜34 543.98
35〜39 583.87
40〜44 615.76
45〜49 651.99
50〜54 664.22
55〜59 651.21
60〜64 608.92
65〜69 458.59

引用:[jobtag]

上記のデータを見ると、土木施工管理技士の平均年収の最高額は、50〜54歳の664.22万円であることが分かります。

施工管理技士は資格やスキルを取得するにつれて年収が上がっているため、20代や30代においては、資格の取得や実務経験に集中することが重要と言えるでしょう。

土木施工管理技士のエリア別の平均年収

次に、土木施工管理技士のエリア別の平均年収を比較します。

求人ボックスのデータによると、土木施工管理技士のエリア別の平均年収は以下のとおりです。

エリア 平均年収(万円)
北海道・東北 428万円
甲信越・北陸 437万円
関東 492万円
東海 463万円
関西 468万円
四国 440万円
中国 419万円
九州・沖縄 425万円

引用:[求人ボックス]

地域別の平均給与を比較すると、東京や大阪のある関東や関西の平均年収が高いことが分かります。これは土木施工管理技士の仕事対象である、道路や上下水道、ダムなどを利用する人が多いためと考えられます。

そこで、年収を上げたい人は、働く場所を関東や関西の都市圏にするのもおすすめです。

土木施工管理技士の業務形態別の平均年収

土木施工管理技士の業務形態別の平均年収についても見ていきましょう。

雇用形態 正社員(月給 派遣社員(時給) アルバイト・パート(時給)
平均年収・時給 467万円 1,700円 1,024円

引用:[求人ボックス]

求人ボックスの調査による土木施工管理技士の平均年収は467万円で、初任給の相場は21万円程度という結果となっています。

派遣やパートの場合は時給のデータのみとなりますが、他の職種(事務職)と比べ、平均時給が高いのが特徴です。

施工管理技士の資格を取得すればさらに年収が上がる可能性もあるため、経験と実績を積みながら、スキルアップしていくことが大切です。

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土木施工管理技士の年収を上げる3つの方法

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土木施工管理技士の年収を上げる方法としては、次の3つが挙げられます。

  1. 土木施工管理技士の資格を取得する
  2. 土木施工管理技士に関連する複数の資格・スキルを取得する
  3. 平均年収が高く待遇の良い大手企業に転職する

それぞれ詳しく解説します。

1.土木施工管理技士の資格を取得する

土木施工管理技士の資格を取得することで、対応できる工事の規模が大きくなり、担当できる仕事の幅が広がります。

会社によっては資格手当を設けている場合もあるため、年収を上げることも可能です。

資格があれば、自分の価値を証明することができるため、転職にも有利となります。

ただし、土木施工管理技士資格を取得するには一定の実務経験が必要なため、計画的に資格の取得を目指しましょう。

2.土木施工管理技士に関連する複数の資格・スキルを取得する

土木施工管理技士以外の資格を取得すれば、対応可能な仕事の範囲が広がり、自らの立場や価値が高まります。

また、スキルや実務経験を積むだけでなく、業務に関連する別の資格を取得することで、土木施工管理技士資格の資格手当以外の報酬や手当を受けることも可能です。

たとえば、2級土木施工管理技士の資格に加えて2級建築施工管理技士の資格を取得すれば、それぞれの資格手当がもらえるようになるでしょう。

会社によって上限がありますが、場合によっては月の給料を5万円以上アップさせることも可能です。

複数の資格を取得して、月に受け取れる資格手当を増やし、年収アップを目指しましょう。

3.平均年収が高く待遇の良い大手企業に転職する

年収アップを目指す場合に、十分なスキルと資格がある人は、今よりも条件の良い会社へ転職するのもおすすめです。

高い年収を目指すには、自分のスキルに見合った会社を探すことが重要です。

自分の仕事に対する条件や、目指す年収、会社の制度などを細かく分析したい人は、転職エージェントに相談すると良いでしょう。

建設業界に特化した転職エージェントとは、ビーバーズのような特化型のエージェントのことです。

ビーバーズに相談すれば、転職活動の悩みや不安を気軽に相談でき、建設業界特有の会社の制度や雰囲気などを細かく教えてもらえます。

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土木施工管理技士で年収1000万円を目指すには1級土木施工管理技士の資格が必須

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土木施工管理技士で年収1000万円を目指すには1級土木施工管理技士の資格が必須です。

なぜなら、年収1,000万円を狙う人は、大手ゼネコンなどの規模の大きな会社に勤める必要があるため。

実際にスーパーゼネコン5社の平均年収は、どこも1,000万円に近い数値です。

順位 会社名 平均年収
1 鹿島建設株式会社 1,128万円
2 株式会社大林組 1,025万円
3 清水建設株式会社 978万円
4 大成建設株式会社 964万円
5 株式会社竹中工務店 827万円

引用:[doda],[openwork]

まずは実務経験を積みつつ、1級土木施工管理技士の資格を取得しましょう。

十分なスキルと資格が揃えば、スーパーゼネコンへの転職も可能です。

スーパーゼネコンについて気になる人は、下記の記事を参考にしてください。

土木施工管理技士の資格を取得するメリット

土木施工管理技士は、土木工事の現場で指揮監督をするための国家資格です。土木施工管理技士の資格を取得することで、以下のようなメリットがあります。

専任技術者や監理技術者になれる

特定建設業の専任技術者や監理技術者は、1級土木施工管理技士の資格が必要です。これらのポジションは、工事の契約や品質管理などを担う重要な役割です。

1級土木施工管理技士の資格を取得することで、より大きな規模の工事現場で活躍できるでしょう。

昇給や昇進する可能性が高まる

土木施工管理技士の資格は、建設業界で高い評価を受ける資格です。

土木施工管理技士の資格を取得することで、職場での信頼や責任が増し、給与やポジションの向上につながりやすくなるメリットがあります。

転職する際に有利になる

建設業界は人手不足といわれており、土木施工管理技士の有資格者は各企業で需要の高い人材です。

土木施工管理技士の資格を持っていれば、転職の際に優遇される可能性が高まるでしょう。

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土木施工管理技士の資格手当はどのくらい?年収相場も紹介

土木施工管理技士を取得している方や、これから取得しようとお考えの方は、年収を上げるための資格手当に関する知識をつけましょう。

資格手当とは、特定の技術が必要な職種に対し、資格を取得していることで継続的に支給される手当のことです。

基本給に上乗せされる形で支給されるため、資格手当を得ることで、年収を上げることが可能です。

ここでは土木施工管理技士の資格手当の相場をまとめました。

  資格手当の相場
2級土木施工管理技士 1,000円~5,000円
1級土木施工管理技士 5,000円~20,000円

取得する資格のレベルによって、資格手当の相場が異なります。

1級土木施工管理技士の場合、資格を取得するだけで、基本給に2万円が上乗せされるということ。

1年で24万円も年収がアップすると考えれば、資格を取得するやる気が出るのではないでしょうか。

土木施工管理技士の資格の概要と合格率

土木施工管理技士として活躍するには、資格の取得がおすすめです。

施工管理技士になるには、7つの資格があります。

土木施工管理技士はそのうちの一つ。

土木施工管理技士の資格を取得することで、対応できる土木工事の規模が大きくなったり、対応でき役職の幅が広がったりと、メリットが多いです。

土木施工管理技士の資格は2級と1級に分かれています。

今回はそれぞれの試験の概要と合格率について見ていきましょう。

土木施工管理技士試験の概要

土木施工管理技士試験とは全国建設研修センターが実施する土木施工管理の知識と対応力を問う試験です。

試験の種類は1級と2級の2種類。

資格の階級で対応できる工事の規模や対応できる責任者の名称が異なります。

試験で問われる内容は主に下記のとおり。

  1. 土木一般
  2. 専門土木
  3. 法規
  4. 共通工学
  5. 施工管理法

一次試験と二次試験に分かれており、一次試験ではマークシート方式、二次試験では記述式が採用されています。

一次試験と二次試験それぞれ、受験するには受験資格が必要で、実務経験年数や指定の大学や高校を卒業した証拠が必要です。

土木施工管理技士試験についてより詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。

2級土木施工管理技士の合格率

2級土木施工管理技士の試験の合格率は、下記のとおりです。

一次試験 二次試験
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2020 19,968 14,488 72.6% 30,437 12,852 42.2%
2021 18,612 13,697 73.6% 32,847 11,713 35.7%
2022 27,461 17,565 64.0% 32,351 12,246 37.9%

引用:[建設技術教育センター]

一次試験の合格率は6〜7割程度であるため、資格合格に向けて勉強を進めていれば、多くの人が合格できるでしょう。

一方で、二次試験の合格率は50%を切っています。

これは、二次試験が記述式であることも理由の一つと考えられます。

合格するには、知識を頭に入れるだけでなく、自分の言葉にできるほど理解する必要があるでしょう。

参考書やテキストを活用して、対策を行ってみてください。

1級土木施工管理技士の合格率

1級土木施工管理技士の試験の合格率は、下記のとおりです。

  一次試験 二次試験
  受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2020 9,745 17,885 60.1% 24,204 7,499 31.0%
2021 37,726 22,851 60.6% 26,558 9,732 36.6%
2022 38,672 21,097 54.6% 24,462 7,032 28.7%

引用:[建設技術教育センター]

1級土木施工管理技士の資格は、2級土木施工管理技士の資格よりも難易度が高いです。

実際に合格率もぐっと下がり、二次試験に関しては3割程度しか合格者がいません。

合格に向けて知識を積みつつ、実践できるように対策する必要があるでしょう。

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土木施工管理の仕事の内容

ここからは土木施工管理技士の仕事内容について解説します。

土木施工管理技士が活躍する場所は下記のとおり。

  • 高速道路の修繕・作成
  • 震災等の復興活動
  • 老朽化した地区の整備
  • 地盤改良
  • 道路整備
  • ダムの建設

首都圏から地域まで、道路や地盤改良、高速道路は必要です。

そのため、土木施工管理技士になれば全国で働くことが可能。

場合によっては海外のインフラを整備するために海外駐在をすることもあります。

土木施工管理技士としてグローバルに活躍したい人は、施工管理技士に関する技術だけでなく、語学力やコミュニケーション能力を磨いておきましょう。

土木施工管理技士の需要と将来性

土木施工管理技士の仕事は、常に需要があり、将来性も高い仕事です。なぜなら最近は、国土交通省が「建設業働き方改革加速化プログラム」を進めているからです。

働き方が改善されることで、土木施工管理技士の働く環境が良くなったり、業務効率化により仕事量が減ったりするなどのメリットに期待ができるでしょう。

建設業働き方改革加速化プログラムで進められている項目は下記のとおりです。

  • 週休2日制の導入
  • 残業時間の上限
  • 建設業界のIT化

建設業界のイメージである「残業が多い、休みが少ない」といった声を国が取り入れ、建設現場単位で改善するよう働きかけています。

働き方改革加速化プログラムを推奨している現場も多くあるため、今後も働きやすい環境作りにが進められるでしょう。

働き方改革により、土木施工管理技士の仕事は大きく変わります。

仕事の効率化はもちろん、プライベートも大切にできる仕事になるでしょう。

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まとめ

今回は、土木施工管理技士の平均年収や資格手当の相場、年収1000万円を目指すためにやるべきことを紹介しました。

土木施工管理技士の資格は2級と1級に分かれており、資格を取得することで資格手当をもらえる可能性があります。

土木施工管理技士として高い年収を目指す人にとって、資格手当は重要な要素のひとつです。そこで、まずはスキルを磨き、資格の合格に向けて勉強を進めましょう。

資格を取得し、スキルも十分にある人が次に目指すべきは大手企業への転職です。今よりも条件の良い企業に入れば、年収が上がるだけでなく、ワークライフバランスの整った働き方ができるでしょう。

そこで、土木施工管理技士への転職を考える際は、建設業界に特化した転職エージェントに相談して自己分析を行い、ご自身の特徴や強みをしっかりと理解してから就職や転職活動を行うことが重要です。

信頼のできる転職エージェントのサポートを受けながら転職活動を進められれば、転職に関する悩みを解消できるだけでなく、自己分析やヒアリングをとおして自分の向いている仕事に気付けるかもしれません。

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この記事の監修者
agent-nomura2
野村 涼キャリアコンサルタント
これまで建設業界を中心に、1000名以上の転職を支援。特に施工管理技士全般と電気主任技術者の領域を得意とする。

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